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アクセスランキング、1位はエアアジア提携解消、スクートも

[総評] 今週の1位は、全日空(NH)とエアアジア(AK)がエアアジア・ジャパン(JW)についての提携を解消した記事でした。しばらく前から噂は聞こえて来ていましたが、提携発表から2年、就航から1年での決断ということで、驚きをもって迎えられたのではないかと思います。

 両社からの発表を見比べますと、NH側はウェブサイトのあり方など日本市場への順応、AK側は拠点空港の選定やコストなどについて互いに不満を抱えていたように感じられます。両社は今後それぞれ独自のLCC運航をめざしているということですから、その際には当然これらの不満を解消した事業展開になるはずです。

 AKは国内でのパートナー探しからですのでどのように話が進むか見えませんが、NH側についてはピーチ・アビエーション(MM)ブランドの活用などいくつかの選択肢が考えられます。

 一般的にFSCによるLCCの運営はハードルの高いこととされ、目立って成功しているのはカンタス航空(QF)のジェットスター航空(JQ)くらいですが、仮にNHとの関係がQFとJQのようなものになれば、日本の旅行業界に与える影響はこれまでの比ではなくなります。

 例えば、レジャー需要の強い路線や近距離路線はLCCに集約し、NHはハイイールドが見込める路線に注力するというような戦略を取ることもあり得るでしょう。すでにJQでは、国際線旅客数がジェットスター・アジア(3K)など関連会社を含めずにQFに迫る規模となっており、利益面でもグループに大きく貢献しています。

 NHがここまでラディカルな展開を望むかわかりませんが、逆にいうとグループ内の既存事業に配慮をし、中途半端な共存をめざすとLCCの自由度が下がる可能性も十分にあるでしょう。

 FSCによるLCCという意味では、3位のスクート(TZ)もシンガポール航空(SQ)が設立したLCCです。とはいえ、中長距離専門ということでMMやJWとは毛色が異なるほか、GDSとの契約やBSPへの加盟のほか、標準旅行業約款の取消料規定に合わせて運賃の取消料を旅行会社に支払おうとするなど、こうした点でもいわゆるLCCと立場を異にしています。

 こうして見ると、LCC側がますます多様化している現状を考えれば、結局のところ「LCC」という言葉でひとくくりにすることは意味がなくなっていくような気もしてきます。NHがどのようなLCCの未来図を描くのか大いに気になるところですが、LCCだからどうというような先入観は持たずに、NH側が何を目的としてどういった戦略を採るのかを注視したいと思います。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2013年6月第4週:6月23日0時~6月28日17時)
第1位
全日空とエアアジア提携解消、独自運航へ-NH側新会社は7月決定(13/06/25)

第2位
訪日ビザ免除・緩和、7月1日から-東南アジア5ヶ国(13/06/25)

第3位
スクート、14年にB787、日本新路線も-取消料を約款に対応へ(13/06/27)

第4位
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第5位
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第6位
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第7位
海外旅行業況、韓国で低迷も夏は上昇、ハワイ・欧州増見込み(13/06/26)

第8位
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第9位
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第10位
HIS、サグラダ・ファミリア貸切ツアー、9・10月に7本設定(13/06/23)