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アクセスランキング、1位は訪日ビザ、HISチャーター会社が2位に

[総評] 今週は、インバウンド関連で訪日ビザの緩和についてお伝えした記事が1位になりました。例によって、一般メディアによる報道後ながらGoogleニュースに取り上げられ、トラベルビジョンとしてはかなり多くの方々に読んでいただきました。ビザの緩和、免除は旅行者数の増加に直結しますし、東南アジアはエアアジアX(D7)が就航しているマレーシアなどLCCの路線が充実していますので、今後の大きな伸びが期待できそうです。

 アウトバウンドの視点からすると、訪日外客の増加は座席供給量に変化がなければ利用可能な座席数の減少を意味します。とはいえ、例えば8位に入った記事でも、ベトナムとの航空協議の結果として日本航空(JL)とベトナム航空(VN)が羽田線の就航に意欲を示していますし、需要の増加に応じて供給量も増していく可能性は十分にあるでしょう。

 一方、旅行会社の座席確保手段として別のあり方を示すのは、2位に記事が入ったエイチ・アイ・エス(HIS)のチャーター専門航空会社です。HISの航空会社ということになりますから、他の旅行会社がどこまで座席仕入れに動くかは未知数ですが、特に地方空港では需要も少なからずあるはずです。会見でHIS代表取締役社長の平林朗氏も、「地場の旅行会社や大手と一緒にやって需要を高めていく」との考えを話されていました。

 いつであったか、航空仕入れについて議論したシンポジウムで「(定期)航空会社と旅行会社が、真の意味で良い関係を構築したことはこれまで一度もない」と断言された方がいたように記憶していますが、当たり前のことながらチャーターと定期便では両社の関係は異なります。

 もちろん、定期航空会社との関係もより良いものにしていかなければなりませんし、それは日本が島国ですから大前提といえます。しかし、旅行会社がイニシアティブをとってチャーターを設定し、需要を創出していくことは、旅行会社の存在意義を示すという意味で今後ますます重要になっていくでしょう。

 以前、ある中規模程度の旅行会社の方が、「航空会社が白といえば黒いものも白くなる」と冗談めかして話されていたのをお伺いしたことがありますが、それが事実であれば客観的に健全な関係とはいえません。旅行業は旅という素晴らしい商材を扱う産業であり、日本国としての成長の牽引を期待されていることから考えても、自信を持たなければなりませんし、持てるように事業を展開するべきです。

 定期航空会社との関係にしても、旅行会社がチャーターの活用などにより需要を創出し、価値を提供していくことで変化する面もあるのではないでしょうか。敵対を呼びかけているわけではありません。旅行会社が今以上に消費者に必要とされ、従業員が自信を持って働けるように――それが何より大切なのではないかと思います。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2013年6月第2週:6月9日0時~6月14日18時)
第1位
訪日観光客向けビザが大幅緩和-タイ、マレーシアはビザ免除に(13/06/12)

第2位
HISのチャーター会社、7月に成田・関空/タイ線へ-GSA設置、他社営業も(13/06/12)
HIS、成田・関空/バンコク線を片道1万円-AAAチャーター就航記念で(13/06/12)
HIS、バンコクで優先入国、専用レーン設置(13/06/13)

第3位
HIS、2Qの売上、利益とも過去最高-海外発好調(13/06/09)

第4位
トルコのデモ、一部ツアーに影響-旅程変更も(13/06/10)

第5位
ピーチ、関空/成田線開設、10月27日から-就航率99%をアピール(13/06/11)

第6位
トップインタビュー:NOE代表取締役社長の影山克明氏(13/06/11)

第7位
旅行業倒産、5月は3件、負債1.4億円-宿泊業は件数倍増(13/06/10)

第8位
ベトナム、羽田昼間可能に-JLとVNが就航意欲(13/06/13)

第9位
名古屋の第2種「ヒルズ」が破産申請へ、一時は売上13.5億円(13/06/11)

第10位
日本航空、ディズニー塗装が合計6機に、記念キャンペーンも(13/06/13)