15年のオンライン旅行は全体の4割か、スマホやSNS活用へ
5月24日に開催されたオンライン旅行業界の会議「Web in Travel(WIT) Japan 2013」で、フォーカスライト日本代表の牛場春夫氏は日本のオンライン旅行市場について、2015年までに全体の旅行市場の40%を占める見通しを示した。
同氏はオンライン旅行を「インターネットの販売で、1泊以上有料宿泊施設に泊まり、自宅から100キロ以上離れた場所に行く旅行」と定義。2011年の割合は約30%で、このうちオンライン旅行会社(OTA)は12%から13%程度となっている。牛場氏は「今後アベノミクス効果で旅行市場全体は3%から4%程度伸びていく見込みだが、オンライントラベル市場のシェアは2桁以上伸びていくだろう」と期待を示した。
オンライン旅行市場の拡大が見込まれるなか、市場調査を実施するコムスコア・ジャパンカントリーマネジャーの前川洋輔氏はモバイル、なかでもスマートフォン対応の強化を旅行業界に訴える。同氏は「モバイルは将来ではなく現在(取り組むべきもの)。今準備ができていないのであれば、よい機会を逸してしまう」と強調。スマートフォンユーザーは2013年3月現在、前年比63.9%と拡大しており、シェアもモバイル全体の33%まで成長していると述べた。
楽天トラベル代表取締役副会長の山田善久氏も、2013年の楽天市場の売上で、モバイルとタブレットの割合は40%、このうちスマートフォンは27%を占めているとし、スマートフォンの比率が増えてきていると説明。今後は既存のコンテンツのスマートフォンへの最適化などを含め、モバイル対応を促進していく考えだ。まずは国内宿泊など既存のアプリの改善などを中心におこない、将来的には海外宿泊、航空券などの予約・購入などについても対応していく方針だ。
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