15年のオンライン旅行は全体の4割か、スマホやSNS活用へ
▽ソーシャルメディアで需要喚起、無料でキャンペーンに活用も
さらに、前川氏はFacebookやTwitterといったSNSなどのソーシャルメディアの活用も説く。2011年1月から2013年1月の2年間でスマートフォン、ソーシャルメディア、アプリなどのトラベルコンテンツのユーザーは2倍になっていることから「多くの人々はこの3点の統合を求めているのでは」とした。
エクスペディア・エアアジア(AAE)CEOのキャスリーン・タン氏も「ソーシャルメディアではコンテンツを使って旅行への思いを醸成するもの」とし、消費者がソーシャルメディアを使って旅行の体験を語ることで「旅が社交的、ソーシャルなものに変化してきている」と説明。旅行とソーシャルメディアの親和性を指摘した。同社でもソーシャルメディアを活用することで、ブランドがより浸透してきたという。
OTAがソーシャルメディアを活用する一方、エイチ・アイ・エス(HIS)事業開発室室長の山岡隆志氏は「ソーシャルも(お客様と)つながる場所。リアルの経験をオンラインの中でやっているだけで、人と人とのコミュニケーションは同様」と語る。山岡氏はHISがリアル店舗を持ち、もともと顧客を抱えていることは「ソーシャルメディアをスムーズに展開できる」強みになると述べた。
同社では2011年から共通ポイントプログラム「Ponta(ポンタ)」に参画し、オンライン旅行予約を中心に活用。HMVなどのポンタ参画会社と協力し、TwitterやFacebookを活用したキャンペーンを展開している。山岡氏はSNSを活用すれば広告予算がなくても無料でキャンペーンを実施し効果を出すことができるとし、「ソーシャルで消費者と一緒にキャンペーンを作る時代になってきたのでは」と述べた。