インタビュー:ヒルトン・ワールドワイド代表取締役のソーパー氏
初の外資系ホテルとして日本進出50周年
日本の重要性は変わらず、イン/アウトで事業拡張へ
-ヒルトンが今後、市場として有望視する国・地域はどこですか
ソーパー 伸びてくるのはやはり、中国だろう。経済的に発展しており、人口が多い。日本市場向けの「くつろぎプログラム」と同様の趣旨のプログラム「ヒルトン・ファンイン」を、中国市場向けに展開している。ただし、中国人の利用が多いホテルもあればまったく行かない場所のホテルもある。それぞれの市場動向や各ホテルに適した形で展開することが大切だ。-日本の旅行会社とは50年間、関係を構築されてきましたが、その間に市場環境も変わってきました。現在の流通戦略と今後の旅行会社との関係についてお話しください
ソーパー 50年前とは時代は変わったと思うが、最近と比較しても、例えばマーケティング活動の活字の部分は小規模になって変化している。現在、販売マーケティング資金はオンラインやオンラインの旅行会社、ウェブサイト、第3者が展開するウェブサイトに投入するようになってきている。一般の利用者もIT技術を使っており、時代に合わせて対応していくことが大切だ。そこで、日本を含む管轄地域全体の販売を強化する目的で、Eコマースを支援するセンターを日本に設置した。各ホテルから1、2名をこのサポートに充てている。
とはいえ、日本では旅行業界は強大で長い歴史があり、この関係が近いうちに本質的に変わることはないだろう。ヒルトンは現在も旅行会社に対して全国的に営業を展開する体制を整えている。
-MICEに力を入れる旅行会社が増えています。日本市場での取り組みを教えてください
ソーパー 弊社のビジネスの主要な要素として法人部門、レジャー部門、MICE部門があるが、MICEに関してはシェアを最大限に拡大していきたい。世界に32ヶ所あるインターナショナルセールスオフィスを活用し、国内外の需要の取り込みをはかっていく。また、ミーティングプランナー用のロイヤリティプログラム「ヒルトンHEミーティングプラン」も設定している。このプログラムも成功しており、ヒルトンのビジネスの魅力を高めることにつながっていると思う。
-ありがとうございました