香港、13年は128万人回復へ-「私の香港」テーマに夏、冬のプロモ強化

  • 2013年3月17日

HKTB日本局長のデービッド・リョン氏 香港政府観光局(HKTB)は2013年の日本人渡航者数で2011年並みの128万人をめざす考えだ。3月13日に開催した業界向けの感謝の夕べで、HKTB日本局長のデービッド・リョン氏は弊誌の取材に応え「13年はとてもポテンシャルのある年で、ポジティブに考えている。(日本人渡航者数を)11年並みまで回復させたい」と意気込みを語った。

 2012年の香港への日本人渡航者数は、前年比2.3%減の125万7602人。リョン氏によると、9月中旬まで前年比2ケタ増レベルで好調な伸びを示していたが、領土問題の影響で減少。ただし、2013年は日本経済が回復傾向にあり、旅行需要も回復してきていることから、今後の増加に期待できるとした。キャセイパシフィック航空(CX)東京旅客営業支店長兼東日本統括の新田理氏も、年末年始の予約が好調だったと説明。レジャーの戻りはまだ弱いとしながらも、4月から5月の予約動向を見ても、昨年並みまで回復してきたとし、引き続き旅行会社に協力を求めた。

 また、リョン氏はHKTBの2013年のテーマを発表。「私の香港」とし、著名人や香港在住の日本人などに香港での体験を紹介してもらい、香港の魅力をアピールしていく方針だ。ターゲットは引き続き20代から40代とし、ブランディングキャンペーン「Asia's World City 香港」も活用してプロモーションをおこなっていく計画だ。

 プロモーションは、海外旅行のピーク時期である夏と冬を中心に展開する。HKTBシニア・マーケティング・エグゼクティブの山本恵美氏によると、香港への旅行者は3月、8月、12月の休暇時期に集中していおり、同時期への送客強化をはかる考えだ。

 まずは5月から6月に香港サマーキャンペーンを実施し、東京、大阪で夏の香港でのメガイベントを紹介する。消費者向けの交通広告や雑誌、オンラインメディアでの告知活動をおこなうとともに、QRコードを利用したサイトへの誘導や情報提供、オンラインでのコンテストなども展開する予定だ。クレジットカード会社などの旅行業界以外の会社と協力した告知もおこなっていく。

 また、旅行会社向けにはパンフレット用にQRコード付きのロゴを提供。ロゴを掲載した旅行会社には、割引クーポン付きの公式ガイドとトラムガイドを無料で提供する。MICEについても企業団体旅行を対象とした「香港バリュープラスキャンペーン」を継続。2ヶ月毎にメールニュースも配信していく。

 さらに、13年はデジタルマーケティングとピーアール活動も強化。すでに1月に公式ウェブサイトを刷新し、ツイッターやYoutubeなどのソーシャルメディアを活用中だ。3月末から日本語のFacebookもオープンする予定だという。