「フェラーリ列車」のイタロ、1日3万人めざす-団体取り込みへ

  • 2013年3月5日

(右から)NTVヘッドセールマネージャーのエドモンド・ボスコスクーロ氏、レイルヨーロッパジャパン在日代表の加々美恵理氏  NTV(ヌオーヴォ・トラスボルト・ヴィアッジャトーリ)とレイルヨーロッパ、レイルヨーロッパジャパンはこのほど、イタリア大使館で高速列車「イタロ(.italo)」のプレス発表会を開催した。NTVヘッドセールマネージャーのエドモンド・ボスコスクーロ氏は、今後の目標として、1日の利用者数を2万5000人から3万人に増やし、3年以内に25%のマーケットシェアを獲得したいと意気込みを示した。

 イタロはNTVが2012年4月に運行を開始した高速列車。フェラーリの会長がNTV設立者の1人であることやフェラーリを連想させる赤い車体から、「高速列車のフェラーリ」とも言われている。列車は11両編成でミラノ、トリノ、ボローニャ、フィレンツェ、ローマ、ナポリ、サレルモ、ヴェニス、パドバの9都市12駅を結んでおり、1時間に1本以上運行している。11両編成の内訳は「クラブ」(特等)1両、「プリマ」(1等)4両、「スマート」(2等)6両で総座席数は450席となっている。

 日本ではグループツアーの販売を強化していく考え。グループ料金の設定もあり、ビジネスやレジャー、修学旅行やインセンティブツアーなど幅広いタイプに対応可能とした。

 また、セミナーでは、イタロのプロパティやサービスをアピール。特等には1室4名のプライベート・ラウンジを2つ設置。キャビンアテンダントによるウィルカムドリンクやスナック、新聞などのサービスが受けられる。また、最後尾の1両は39席のミニシアター「スマート・シネマ」とし、全席フラウ・レザーを使用。そのほか、全車両でWi-Fiと車内ポータルの「イタロリーブ」を無料で提供する。

 車内にはミール・サービスをするキャビンアテンダント、トレイン・マネージャー、清掃スタッフが常駐しており、レストランカーは無いが、日本の弁当にヒントを得たという「イタロボックス」を販売する。2週間ごとに新メニューを提供しているという。

 また、各駅には最新のテクノロジーを備えたサービスセンター「カーサ・イタロ」を配置。チケットの販売や運行状況の確認ができる他、無料Wi-Fiや待合室も用意した。