OTOA大畑会長、安全重視を強調-商品造成で旅行会社と協力を

  • 2013年1月8日

OTOA会長の大畑貴彦氏 日本海外ツアーオペレーター協会(OTOA)は1月8日、新年会を開催した。OTOA会長の大畑貴彦氏は冒頭の挨拶で、2012年の高速バス事故や万里の長城遭難事故に触れ、「多くの旅行会社が海外旅行の現地手配をオペレーターに委託している現実を踏まえると、責任の重さ、重大さを改めて感じている」と、安全の重要を改めて強調。「世界各国の法令やルールを守り、OTOA会員ならではの信頼が得られるよう、会員とともにさらなる努力を続けていきたい」と意気込みを述べた。

 今後は日本旅行業協会(JATA)と協力しながら、安全に関わる議論を進めていく考え。海外でのバス会社の選定や運行などについては、国ごとに法令や事情が異なるため、統一基準を設定するのは難しいとし、細かな地域ごと、場所ごとの暫定的なモデルをつくっていきたいとした。


▽JATA菊間会長、OTOAと商品企画で協力、高品質な商品造成へ

JATA会長の菊間潤吾氏 また、新年会ではJATA会長の菊間潤吾氏が登壇。2013年を「旅行業価値創造元年」と位置づけ、消費者に高品質で価値ある商品を提供していくため、OTOAとの協力体制を強化したい考えを示した。同氏は「JATA会員とOTOA会員とで新しいパートナーシップを作っていきたい」とし、オペレーターに対し、ただ見積もりを提示し手配するのではなく、海外現地に支店がある強みをいかした情報提供や、商品造成段階からの協力を呼びかけた。

 これを受け、大畑氏も「海外渡航者数2000万人時代となっても、旅行会社を通して旅行をしないと、オペレーターにも(利益が)こない」とし、「旅行会社にどんどん売っていただけるような素材を積極的に提供していきたい」と意欲を示した。