ドラマ、映画が追い風 高知県が旅行商品化呼びかけ
高知県はこのほど、大阪市北区の新阪急ホテルで2012年度観光説明会と商談会を開いた。県内を舞台にしたテレビドラマ、映画の公開が相次ぐことを追い風に、13年上期の旅行商品造成を呼びかけた。
高知県観光コンベンション協会の岡林秀典誘致推進本部長はあいさつで「今夜9時から、四万十川が舞台のドラマ『遅咲きのヒマワリ』が始まります。来年5月には全県を舞台にした映画『県庁おもてなし課』が公開されます。高知県に注目が集まる絶好の機会です。商品化、販路拡大をぜひお願いします」。
高知県では昨年、龍馬伝ブーム後の落ち込みを最小限にとどめるべく「龍馬ふるさと博」を開催した。結果、11年の観光入込客数は388万人で前年の1割減程度に抑えることに成功した。
来年は「リョーマの休日」を継続し、春に食と花、夏は川遊びやよさこい祭りを売り出す。食は、じゃらん宿泊旅行調査の「地元ならではのおいしい食べ物が多かった」ランキングで3年連続1位を獲得しており、初ガツオやご当地丼を打ち出す。川遊びは「仁淀ブルー」と称され仁淀川を奇跡の清流として、最後の清流の四万十川とともにアピールする。仁淀川では5月に屋形船が新しく運航される。
よさこい祭りは来年60回目。4月には高知市内に「よさこい情報発信館」がオープンする。また、高知市では、高知城や県立坂本龍馬記念館など5館に割安で入場できるパスポート「志5館セット」を販売、販売手数料も設定している。
四万十・足摺エリアでは今年度中に、高知自動車道が四万十町まで延伸する。高知市から四万十川へ1時間30分程度、足摺へは2時間強で行けるようになる。新スポットとして人気を集める海洋堂ホビー館では、今年7月にオープンさせた「かっぱ館」に続き、来年も新規施設のオープンを計画する。
高知県観光コンベンション協会では、商品造成の助成金や現地視察の支援を行っており、旅行会社に利用を呼びかけている。
商談会では、龍馬が好物だったシャモ鍋をご当地グルメとして売り出す南国市、太陽光発電や小水力発電などが普及し環境エネルギー先進地として注目が集まる梼原町、美空ひばりの縁にちなみ今冬から「日本一の願掛け絵馬」をつくる大豊町などが情報提供した。
情報提供:トラベルニュース社