9月以降の海旅、旅行会社の5割が「減少」、中国、韓国取り消しで-TSR調査
▽旅行会社の8割で中国、韓国旅行のキャンセルが発生
中国、韓国ツアーのキャンセルの有無を質問したところ、全体の77.3%の34社がキャンセルがあったと回答した。また、9月以降の全体の海外旅行申し込みは「あまり変わらない」「やや増えた」「増えた」とした旅行会社のうち、12社でもキャンセルが発生。キャンセルがなかったのは5社に留まった。
キャンセル人数は100人未満が最も多く、61.8%を占める21社となった。ついで、100人以上1000人未満が29.4%の20社。1000人以上と回答した会社も2社あった。
また、中国を取り扱う42社と韓国を取り扱う42社に、それぞれ中国、韓国旅行の海外旅行全体で占める割合を質問したところ、最も多かったのは「20%未満」で、中国32社、韓国30社となった。その一方、中国は「40%~60%未満」が2社、韓国は60%以上が2社あった。韓国で「80%以上」と答えた会社からは「事態が沈静化すれば徐々にツアー客は戻ると予想している。正確な韓国情勢を常に発信していきたい」との声があったという。
TSRでは、旅行会社の中には中国、韓国専門の会社もあるとし、中国、韓国への依存度は会社ごとに差があると指摘。大手、中小といった事業規模や、ツアーの本数、送客規模などによるため単純判断はできないが、影響は深刻さを増しているとの考えを示している。
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