IATA、予約システムで航空会社間の「新規格」を検討
国際航空運送協会(IATA)は航空会社間で、予約システムに関する新たな規格づくりを検討中だ。2012年10月16日にアブダビで開催されるワールド・パッセンジャー・シンポジウムで新規格の基準について合意をはかり、合意すれば3年から5年かけて、実質的なチャンネル構築を進めていく考え。このほど来日したIATA事務総長兼CEOのトニー・タイラー氏は、規格について「航空会社が見せたい表記で、座席などを利用者に提示できるシステムを構築したい」と述べた。
タイラー氏によると、現在のGDSシステムでは座席を検索すると空席が文字情報で表示され、座席の写真やシートの広さなどを確認することができない。新規格では、航空会社がウェブサイトで掲載しているような座席の写真や機内食、ラウンジなどの情報を利用者が確認できるものを想定。旅行会社にとっても顧客の細かなニーズに対応できるようになるという。
また、タイラー氏は新規格について「GDSを使うのを止めるのではなく、航空会社にとって販売の代替手段を提供するもの」と述べ、GDSと競合するものではない点を強調した。現在航空会社やプロバイダー、旅行会社、GDSと協力して準備を進めているという。