現地レポート:ワイルドフラワーにプラスα、マーガレットリバーの魅力
ワインに加えビールやトリュフも
鍾乳洞や桟橋のスポットも
鍾乳洞など観光スポットも多様
マーガレットリバーはワインで有名だが、例えば鍾乳洞(ケーブ)など見所も多い。ケーブは、マンモス、レイク、ジュエル、ムーンデインの4ヶ所が知られているが、広い意味でのマーガレットリバー地方として考えれば、ヤリンガップにある「ニルギー・ケーブ」も選択肢に入るだろう。
ニルギー・ケーブの中は迫力満点の空間が広がり、多様な形をした鍾乳石に囲まれると、月並みだが自然の力に思わず感嘆の声を禁じ得ない。ケーブ内はアップダウンが激しいため、足腰への負担は考慮しなければならないが、ニルギーの名前の元になった、善の精霊と悪の精霊の戦いというアボリジニの伝承を聞くこともでき、文化に触れる意味でもユニークなスポットと思われる。
アボリジニといえば、ニルギー・ケーブから南に6キロメートルほどの距離に、「ウォルダン・アボリジナル・カルチャー・センター」がある。これはこの地域に住み暮らしていた人々の文化や生活を伝える場所で、武器を作ってブーメランを投げるアクティビティや、芸術や音楽のプログラムを提供している。
今回体験したブッシュウォークでは、そこここに自生している草木を食べてみたり、往古の人々がどのように工夫して火を持ち運んだかを学んだりと、好奇心を刺激する内容だった。
このほか、2キロメートル近い桟橋の「バッセルトン・ジェティ」や、1903年に作られた「ケープ・ナチュラリスト灯台」なども観光スポットとして整備されている。特にバッセルトン・ジェティは桟橋を蒸気機関車に乗って移動でき、先端には海中観測所があって300種以上という海の生物を見ることが可能。土産物も木製の帆船など海をイメージした可愛らしいものが多く、日本人旅行者にも良い評価が得られるはずだ。
取材協力:オーストラリア政府観光局、カンタス航空、西オーストラリア州政府観光局
取材:本誌 松本裕一
取材:本誌 松本裕一