KNT、新会員制度でマーケティング強化-ウェブ、店頭のポイント統合

  • 2012年9月3日

 近畿日本ツーリスト(KNT)は7月から、新しい共通会員制度としてKNTメンバーズクラブを展開している。新制度はKNT、KNTツーリスト、KNT北海道、KNT東北、KNT中国四国、KNT九州の6社共通で、店頭とウェブサイトでKNTの企画商品を購入するとポイントを貯めることができるもの。顧客情報を集約してデータベース化することで、マーケティングを強化する。会員数は2015年までに180万人をめざす。

 KNTによると、従来はウェブ上でKNTツーリスト・ビレッジ会員としてポイントを付与する会員制度はあったが、店舗では統一のものを用意していなかった。新制度ではウェブサイトと店頭どちらを利用してもポイントが貯まるようにし、顧客の利便性向上をはかった。

 マーケティングの強化に向けては、まずは1年間を旧ポイント制度からの移行や、顧客の傾向を集約しデータを分析する期間と位置づけ、来年の夏商品をめどに顧客のニーズに応じたダイレクトメールの配信など具体的な活動を開始する。

 ポイントは、メイト、ホリデイ、クリッキーなどKNT企画商品の購入100円ごとに1ポイント付加。1ポイント1円とし、500ポイントからWebや店頭で使用可能だ。また、会員サービスとして、会員専用商品や限定グッズの提供、空港のラウンジ、レストランなどの割引サービス、全国のレジャー施設割引クーポンなども用意。会員向けのメール情報配信サービスも実施していく。

 なお、KNTは13年からクラブツーリズムと経営統合する計画を発表しているが、会員制度の運営でもクラブツーリズムと協力。クラブツーリズムの持つ強固な顧客管理システムとマーケティングのノウハウをKNTの新会員制度の参考にし、制度の改善をはかっていく。