ユナイテッド、羽田枠に自信-サンフランシスコの乗継利便性を強調
ユナイテッド航空(UA)アジア太平洋・大西洋地区営業担当副社長のジェームス・ミュラー氏は8月29日に開催した記者懇親会で、羽田空港の発着枠について「サンフランシスコ路線の可能性が一番高いと考えている」と枠の獲得に自信を示した。
米系航空会社4社は8月27日、デルタ航空(DL)が運休を決定した羽田空港のデトロイト線発着枠に対し、米国運輸省(DOT)に路線案を申請したところで、UAはサンフランシスコ線を申請している。
ミュラー氏は「枠の配分で最も重要なのは、アメリカ国民にどれだけメリットがあるか」とし、「サンフランシスコの市場規模はシアトルの3倍。UAのハブ空港であり、シアトルよりも多くのコネクションを持っている」とメリットを強調した。乗り継ぎ利便性が高いサンフランシスコは日本人にとっても利便性は高く、乗り継ぎ客の需要も十分見込めるとの考えだ。
さらに、UAは日本に乗り入れている米系航空会社の中で唯一羽田枠を持っていない点を指摘。羽田枠は「とても貴重なもの。与えられたらすぐに使うべき」と述べ、「我々が枠を得ることができたら、素早く運航を開始できる」と期待を示した。DOTからは9月末には返答があるとの見通しだという。
また、羽田/サンフランシスコ線の就航が決定した場合も、成田/サンフランシスコ線の運航は継続する。成田と羽田を組み合わせた利用を可能にすることで、乗客の利便性向上をはかる。また、羽田空港は共同事業を実施中の全日空(NH)をはじめ、多くの国内線が就航していることから、日本の地方からの需要も期待できるとした。
なお、他社の申請に対しては、DLのシアトル線への振替については全日空(NH)が7月にシアトル線を開設したばかりであることを指摘。アメリカン航空(AA)のロサンゼルス線については「市場規模は大きいが、東京/ロサンゼルス間はNHとDLの2社がすでに就航している」と述べた。