エアーズロックとハミルトン島、共同セミナーで送客訴え

  • 2012年8月9日

 ウルル(エアーズロック)とハミルトン島は8月6日から10日にかけて、全国5都市で共同セミナーを開催している。共同セミナーは昨年初めて実施したもので、今年は東京、大阪、名古屋に加え、札幌と福岡を追加した。東京のセミナー会場では、AATエアーズロックのツアーなどを取り扱うAATKingsジャパン・ビジネス・ディベロップメント・マネージャーの近藤貴博氏やハミルトン島イースタン・マーケット・セールス&オペレーションズ・マネージャーの林田第三郎氏らが、“現地に行ったことがあるような知識と増収増益に必須なセールスポイントの習得”をテーマに情報を提供した。

 2011年度にノーザンテリトリーへの日本人訪問者数は2割減の約2万3000人と減少したが、ウルルへの日本人旅行者のシェアは約1割で、この3年間は全体の2位から3位を維持するなど引き続き日本市場を重視。近藤氏からは、安全、時差がない、一年中楽しめる、ハネムーナーに人気が高いといった特徴のほか、ウルルへの登山が毎日できるわけではないこと、1日のうちでも気温の寒暖差が激しいこと、ハエが多い季節があること、星が綺麗であることなど、「意外と知られていない」というポイントを説明した。

 また、セミナーではエアーズロック・リゾートで改装が進んだほか、5月からは先住民によるガイドを無料で提供開始しているなど、最新情報も提供。このほか、ノーザンテリトリー政府観光局日本事務所ディレクター・トラベルトレードマーケティングの中村滋氏はアクセス面について、今後マニラ経由、シンガポール経由なども充実するため「エアーズロックは決して遠くない」ことを強調するとともに、日本語サイトをリニューアル中で、旅行会社が活用できるサポート資料も準備していることを説明した。

 一方、ハミルトン島は現在、1万2000人程度の日本人が訪れているところ。林田氏はセミナーで一般的な情報に加え、社員旅行やMICEにも適した多様な販売機会のあるデスティネーションであると説明。また、他都市と比較してホテル代が高いが、基本的に島内での移動費がかからない分、実際には割安になることをアピールした。加えて、顧客満足度として2泊では70%、3泊では52%の人が滞在日数が足りないと感じている調査結果を示し、長く滞在してもらうことで増収につなげてほしい考えを示した。

 さらに、ハミルトン島が、メディア露出の際に必ず「ハートリーフ」と「ホワイトヘブンビーチ」が消費者の目に触れるよう求めていることを説明し、顧客への提案時には「ハミルトン島」の名前ではなく、2つのアイコンを積極的に用いるようアドバイスした。