現地レポート:RCI、日本発着クルーズの魅力と販売のポイント
市場を拡大したRCIレジェンドの日本発着クルーズ
韓国・鹿児島7日間の乗船レポート
ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)が、アジアクルーズを開始してから今年で5年目。2010年にはレジェンド・オブ・ザ・シーズ(レジェンド)の横浜発着クルーズを2本実施し、ほぼ完売の約3600名を集客した。今年は5月から6月にかけて3コース、計4本に増加。9月にも13日間のクルーズ1本を予定している。確実に日本市場に浸透しており、今後は新客層の取り込みとともに、販売側である旅行会社の取り扱い拡大も必要だ。今回は、日本発着クルーズの中でも初心者が5割強だという、「韓国・鹿児島クルーズ7日間」の様子を、参加者のコメントを中心にレポートする。
クルーズという旅行形態、人それぞれの楽しみあり
まさに「百聞は一見に如かず」の体験だった。クルーズ各社のセミナーで、クルーズは顧客満足度の高い旅行とのアピールを聞いていたが、乗客がクルーズライフを満喫する様子は想像以上。陸上を行く通常のパッケージツアーとはまた違った楽しみ方をしている。
今回乗船したRCIレジェンドは7万トン、乗客定員1804人、船員数723人。全長264メートル、11デッキ(ビルで例えるなら11階建て)の船のなかにダイニングとビュッフェ、バー、プール、スパ&フィットネス、ライブラリー、ミニゴルフ、カジノ、ブティックなどの船内設備が揃う。これを今回のレジェンドでは1泊8900円から楽しむことができる。アメリカのカジュアルシップならではの気軽さで、肩肘張らない雰囲気も魅力だ。
船内での娯楽は、スポーツアクティビティやショー、さらに船内イベントも文化的なものからアクティブなものまで幅広く、どれを選択するかでクルーズの印象はだいぶ変わるはずだ。「こういうときじゃないとおしゃれができないから」と、フォーマルのドレスコードを楽しみにしていたという50代の女性グループ、「日常ではできないこと」と60年代ディスコイベントに参加していた70代の女性。ダンスには参加はしないけれど、「様子を見て雰囲気に触れるだけでも楽しい」というクルーズは初めてという熟年夫婦の姿も。
一方で、「必ずバルコニー付きのキャビンを利用し、多くの時間は部屋でくつろいでいる」、「ソラリウムやサウナを快適に利用できるチャンス」と、人気のイベントを避けてゆったり自分の時間を楽しむハードリピーターもいる。
今回の乗客のうち、日本からの乗船は約1400名。シニア層がメインで、気心知れた女性同士の友人グループが多い。また、「クルーズ旅行は子供連れに優しい」と話す未就学児のいるファミリーや「両親に誘われて初めてクルーズに乗った」という三世代の参加者も。RCIによると、ゴールデンウィークのチャータークルーズには約100名のファミリーが参加していたという。