サービス連合、労働時間削減めざし新目標-最低賃金見直しも
サービス・ツーリズム産業労働組合連合会(連合)はこのほど、第12回定期大会で年間総実労働時間1800時間をめざし、4つの段階的な目標とアクションプランを設定した。加盟組合は目標達成に合わせて推進計画を策定し、労働時間の短縮に取り組んでいくことになる。取り組み期間は2012年8月から2017年7月までとした。
連合では2007年に、「年間総実労働時間1800時間にむけた取り組み」方針を策定し、会社が定める所定労働時間を年間で2000時間以内にすることを最低限の目標に設定。同時に到達目標として、所定労働時間に残業などの時間外労働を加えた年間総実労働時間を1800時間以内にすることを設定していた。しかし、2008年度からの取り組みの結果、2010年度の年間総実労働時間の平均が、07年度から約42時間減の2059時間08分となるなど一定の成果はあがったものの、最低、到達目標とも全組合で達成できなかった。
これに対して、12年度からは目標をより達成しやすくするため、段階的な目標を設定。最低基準と到達基準の間に、「年間総実労働時間2000時間以内」「年間総実労働時間1900時間以内」の2つの目標を新設した。
12年度のアクションプランでは、所定内労働時間の短縮、年次有給休暇の取得拡大、時間外(所定外)労働の削減を設定。さらに、労働環境の改善や、労働基準法36条に基づいた時間外労働や休日労働に関する「36協定」の適正化なども組み込んだ。こうした取り組みの元、年間総実労働時間の平均についても削減をめざす考えで、10年平均から10時間減の2049時間を目標に設定した。
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