高速ツアーバスで立入検査、旅行会社28社が法令違反
▽貸切バス事業者は48社が重大な違反-事業者リストを公開
貸切バス事業者では、法令違反を指摘された250社のうち、48社は基準が大多数遵守されていないケースや運転者の指導監督が全くされていないなど、重大または悪質な法令違反に係わるものだった。
こうした状況を踏まえ、同省では利用者や旅行業者が安全な貸切バスが選択できるよう情報提供を実施する。今夏の多客期以降に高速バスを運行する意向がある貸切バス事業者231社(7月17日現在)を「高速ツアーバス運行事業者リスト」として整理。立入検査の状況や事業者が実施している自主的な安全対策などを記載し、同省のサイトで公開している。
また、高速ツアーバス等の過労運転防止のため、交替運転者の配置基準などを定めた関係通達の改正を実施し、7月20日に施行した。高速ツアーバスなどの夜間運行では、運転手1名の乗務時間は10時間まで、1名の実車距離は400キロまでとし、超過する場合は交替運転者が必要となる。ただし、連続運転時間を2時間とし、2時間毎に計20分以上の休憩を確保するなど特別な安全措置をおこなえば、実車距離は500キロまで伸びる。さらに、運転者が強い疲労感を覚えた場合、運行管理者に事前通報なく、経路を変更し休憩できるとした。