高速ツアーバスで立入検査、旅行会社28社が法令違反
国土交通省、観光庁は高速ツアーバスの安全対策の強化をはかるため、高速ツアーバスを企画実施している旅行業者59社と、貸切バス事業者298社に立入検査を実施した。5月から6月に実施した検査で法令違反の指摘を受けた旅行業者は28社、貸切バス事業者は250社となった。国土交通大臣の羽田雄一郎氏は「多数の事業者に法令違反の指摘があったことについては、公共交通の安全確保を司る者として極めて遺憾」とし、「監査内容を精査の上、厳正に対処するとともに、違反が繰り返されないように是正を指導していきたい」とコメントした。
旅行業者59社のうち、第1種旅行業は8社、第2種旅行業は51社。観光庁のウェブサイトでリストを公開している。今後新たに高速ツアーバスの企画実施が確認された旅行会社は、立入検査を実施し、リストに追加公開していく。6月29日時点で9社確認されているという。
違反の内訳は、「登録事項変更届、取引額の届出の提出がされていなかった(旅行業法第6条の4等関係)」が8社、「旅行業約款、旅行業務取扱料金表などの掲示不備(旅行業法第12条等関係)」が10社、「取引条件説明書面等の未交付、記載不足(旅行業法第12条の4等関係)が21社、「貸切バスの営業区域外の運送(旅行業第13条関係)」が2社だった。
指摘事項については改善措置をはかるよう指導済みで、現在違反内容の精査中だ。精査が済み次第、必要に応じて行政処分を実施し、行政処分を受けた会社については観光庁のウェブサイトで公開していく。
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