ハワイ、上期好調、下期は販売支援とエデュケーションに重点
ハワイ州観光局(HTJ)マーケティング本部長のミツエ・ヴァーレイ氏が来日し、上期の状況と下期の活動予定を説明した。今年の日本人訪問者数の目標は前年比12%増の132万人だが、上期についてヴァーレイ氏は「今のところカバー。6ヶ月すべて上回っている」と好調な推移をアピールした。
HTJでは上半期、「ハワイと日本の旅行会社との関係構築」「マーケティング活動の基盤づくり」に注力。特に注力する分野として「ファーストタイマーの誘致」「隣島プロモーション」「MICE新規ビジネス開拓」の3つをあげ、販売サポートとエデュケーションをキーワードに、業界向けサイトの開設や旅行会社への出張プレゼン、地方でのセミナーやキャンペーンなど、対象を絞って直接的に働きかける活動を行なってきた。
なかでもMICEは従来のインセンティブのほか、ファンクラブの集まりやコンサートなどのエンターテイメント分野を「ポテンシャルが高い」として注目。5月には700名や1000名規模のイベントを誘致し、7月も数千人程度のイベントが予定されているという。
下半期も上期同様に、販売支援とエデュケーションに力を入れる。旅行会社や航空会社のプロモーションへの参画や企画開発のサポート、店頭キャンペーンなどを継続するほか、オンライントレーニングプログラムの実施やMICEセールスガイドや全島マップ、教育旅行ガイドなど販促ツールも作成していく。
このほか、11月に就航が予定される札幌でのセミナーやキャンペーンに加え、引き続き福岡での需要喚起に努める。また、6月のハワイ島から開始した各島観光局の旅行会社訪問「アイランド・ウィーク」では、7月にカウアイ、8月にマウイ、9月にオアフを実施し、旅行会社への情報提供とともに関係強化をはかる。
これと並行して、航空座席対策として各航空会社と交渉を続けているほか、10月には日本ハワイ観光協議会(JHTC)がハワイで開催される予定。航空会社や旅行会社、業界団体とのトップレベルによる政策的な協議も行なっている。
なお、現在ハワイでは、米本土やオーストラリア、韓国など、日本以外の市場も好況。オアフ島のホテル稼働率も9月、10月まで高水準で推移しており、平均客室単価も上がっているという。こうしたなか、ハワイ・ツーリズム・オーソリティ(HTA)では日本側のショルダーシーズンの送客を高めるため、5月の音楽祭「メレメイ」や9月の「ハワイ・フード&ワインフェスティバル」など、現地で開催されるイベントをツアーに作り込む活動を促していく考えだ。