エアアジア・ジャパン、A320初号機を公開-運賃は「他社に合わせず」
旅行会社との関係、将来的に「可能性を模索」
エアアジア・ジャパン(JW)は11日、受領した初号機のエアバスA320型機を成田空港でメディアに公開した。JWはA320型機2機で、8月1日から成田/新千歳線を1日3便、福岡線を1日2便、3日から成田/沖縄線を1日1便で運航を開始する計画。JW代表取締役社長の岩片和行氏は初号機の受領に際し、「就航まで約2ヶ月。これからいよいよ本番に向けた準備が始まる。他社を意識せず、自社のビジネスをしっかり構築し、お客様に選んでもらえる航空会社にしていきたい」と意気込みを語った。
機材ついても「思ったよりも座席は広く、革張りは高級感もある。自信を持って勧められる」と強調した。A320は全席エコノミーの180席。座席ピッチは28インチ(71.12cm)となっている。
また、ジェットスター・ジャパン(GK)がJWの運賃発表を受け、同一路線の運賃を値下げしたことについて、「我々のライバルは我々のコストそのもの」という従来の考えを改めて強調。「やみくもな値下げ競争は、消費者の支持を得られるものではない。健全な体質で利益をあげていかなければ、長続きしない。航空会社にとって極めて重要な運賃戦略を、他社の動きに合わせて行なうことはしない」と述べた。
さらに、岩片氏は販売方法についても言及。コスト戦略からもウェプサイトを利用したBtoC販売が基本としながらも、「旅の価値を提供するという意味では、旅行会社と同じスタンスに立っていると思う。将来的には、パッケージツアーなども含めて旅行会社との新しい可能性を模索していきたい」と述べ、旅行会社とのビジネス構築に含みを残した。
JWでは成田空港に対し、空いている時間帯の着陸料を半額にしてもらう提案をしているところだ。これについて岩片氏は「まだ進展はない」と発言。「(成田や他空港は)限定的であっても、できることからやっていくという姿勢を持つことが必要だろう。今までの論理に縛られていると何も進歩はないのではないか」と続け、成田空港による早期の決断を促した。