ペリカンネット、訪日向け手配依頼システム開発-50社以上の参画めざす

  • 2012年4月16日

 日通ペリカントラベルネット(PTN)はこのほど、インバウンド向け旅行業者間手配依頼システム「Japan Inbound Organization System(JIOS)」を発表した。自社以外の旅行会社約50社の参画を募り、9月からサービスを開始する予定だ。

 もともとPTNは海外のランドオペレーターをフランチャイズ組織化し、日本の消費者や旅行会社とインターネット上で取引する事業を展開しているが、今回はインバウンドについて業者間取引に限定し、日本側の旅行業者をフランチャイズ化する。

 JIOSでは、日本の旅行業者が海外の訪日旅行取扱業者から直接見積もり依頼を受けることができ、旅行手配の進行管理や代金の回収も可能とする。海外の訪日旅行取扱業者に対し、多くの旅行業者に見積もりを依頼できる利点をアピールしていく考えだ。PTNの持つ世界75ヶ国の海外加盟店拠点網を利用し、各国の現地旅行業協会などを介しながらJIOSの販促を実施していく計画で、各国5社程度の利用をめざす考えだ。

 JIOSでは参画する訪日旅行を取り扱う旅行業者をフランチャイズ化し、加盟した各社がシンガポール日本通運とJIOSシステム利用契約を締結する形を取る。日本通運旅行事業部はJIOSに参加しない。システムの管理などはPTNが担当する。

 加盟会社は地域活性化のために外国人向け着地型旅行を展開する各地の旅行会社や、言語・民族などの専門性の高いランドオペレーターなどを想定。現在47都道府県でそれぞれ1社ずつ加盟会社を募っているほか、インド、中国、韓国、タイなど言語別カテゴリに分けて5、6社の加盟会社も探しているという。カテゴリに分けて募集することで、組織内の競合を抑え、合理的な組織形成をめざす考えだ。

 組織への加盟は無料。旅行契約は顧客である海外の訪日旅行取扱業者と日本の加盟会社が直接締結し、契約成立の際に売上の一部を手数料としてシンガポール日本通運に支払うことになる。