20代インタビュー:JTBメディアリテーリング 西村那恵さん(28歳)
20代応援企画!世代の違うお客様に心を配り、喜ばれる商品造成を
-世代の違う顧客層への対応で、ほかに工夫していることはありますか
ガイドブックやインターネットを活用したり、政府観光局と密に連絡をとるようにして情報を取得しているほか、毎週旅番組を録画して観て、仕事ではない時間もできるだけ海外の情報に触れるようにしています。
また、アメリカ方面の担当が長いからといって「慣れ」てしまわないようにしています。例えば、慣れてくると「6時間のバス移動」というのは普通のことのように感じてしまうのですが、そこに1度しか行かないお客様にとってみれば「普通」のことではありません。常に「初めてそこに行くお客様の気持ち」を考えて商品を造ろうと思っています。
それから、お客様の年齢層が高いので、身体に極力負担が少ない商品をつくることにも心がけています。南米のマチュピチュを含む商品では高山病の心配もありますから、徐々に標高を上げていくような行程にしています。
-担当業務のどういうところに面白さややりがいを感じていますか
やはり自分の作った商品が売れたときですね。旅行商品は売れればそれで終わりというものではなく、お客様と添乗員が現地に行き、そのフィードバックを確認することができるので、そういった意味で「モノ」を作るメーカーとは違う楽しみがあると思います。アンケートでお客様から「良い企画だった」「ここが良かった」というお声をいただくと嬉しいですし、「また頑張ろう」という気持ちになります。
-担当した仕事で印象に残っている商品について教えてください
2008年にカナダを担当していた頃、プリンスエドワード島に行くコースを造成しました。それまでもプリンスエドワード島のコースはありましたが、赤毛のアン出版100周年記念商品として発表し、プリンスエドワード島州観光局の方や現地の協力もあって、年間600名を集客するヒット商品になりました。
実際にそのコースに自分も添乗に行ったところ、他の観光地では動きやすい服装だったお客様が、プリンスエドワード島では赤毛のアンのイメージの丈の長い花柄のワンピースを着て「アンの世界」にどっぷり浸って観光を楽しんでいたのです。それを見て、このコースを作った喜びを感じました。目の前で反応を見られるのは貴重なことですし、嬉しく、やりがいも感じます。
-添乗業務にも興味がありますか
自分で造成した旅行商品の添乗には年に数回は行きますが、「旅物語」のカタログを月刊で発行しているため、行ける回数は限られてしまいます。そうはいっても現地を知るというのは企画担当として欠かせないこと。出張など少人数で行く場合と、40人のお客様を連れて行くのとでは動き方が違うので、その意味でも添乗も非常に勉強になります。例えば、どの道なら大型バスが通れるのか、などを知る良い機会となります。とはいえ、なかなか多くは行けないのが現状です。