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現地レポート:南アフリカ、MICE開催地として急成長

  • 2012年3月30日

南アフリカのMICEトレードショー「ミーティング・アフリカ」
ラグジュアリーからCSRまで広がるMICEプロダクト

インセンティブ・デスティネーションとしてのケープタウン

喜望峰の記念碑前でカクテルパーティもできる  国際会議場や5ツ星ホテルに加え、ラグジュアリーなサファリロッジが豊富な南アフリカは、まさにMICE向け。なかでも日本の旅行会社が扱うのはインセンティブツアーが多いが、南アフリカでの人気パターンはケープタウンとサファリとの組み合わせだ。

海が見えるレストランもケープ半島らしいベニュー。絶景レストラン「ブラックマリーン」  インセンティブには欠かせないケープタウンは、美しい景観を誇る世界屈指の観光地。欧州の富裕層が冬の間に避寒に訪れる場所でもある。歴史や文化があり、山と海があり、野生動物も見られ、おいしい食事にショッピングと、多種多様な楽しみ方ができる。ダーバンやヨハネスブルグよりも多くの会議が開催されるコンベンション都市でもあり、ケープタウン大学ほか周辺に4つの大学があるために学術会議も多く開かれる。

たくさんの野生ペンギンが見られるボールダーズ・ビーチ。カヤックができるポイントでもある  欧米からのMICE需要が多いことから、インセンティブ向けプロダクトも揃っている。喜望峰の記念碑前、テーブルマウンテン頂上でのカクテルパーティもそのひとつ。白砂のビーチでのピクニックや、絶景レストランでシーフードを堪能するのもいい。歴史的建造物では東インド会社総督の住居だったキャッスル・オブ・グッドホープがイベントに使え、国会議事堂内の大統領第二官邸ではガラディナーができる。格式高いホテルも多く、テーブルベイ・ホテルやマウント・ネルソンなどは大きな会議場を併せ持ち、ワン・アンド・オンリー唯一の都市型ホテルや15 onオレンジなどのデザインホテルも、インセンティブ滞在の選択肢に加わっている。

カラフルな建物が並ぶマレー人居住区。雰囲気の異なる街並みも  ゴルフやマリンスポーツをはじめ、テーブルマウンテンでのロック・クライミング、ボールダーズ・ビーチでのカヤック、檻の中からホホジロザメを間近に見るシャーク・ケージ・ダイビングなどアクティビティもさまざま。歴史文化体験ならば、マレー半島からやって来た人々の末裔が住むマレー人居住区を訪れるボカープツアー、黒人居住区のタウンシップツアーを組み入れたい。


会議の前後はワインランドでおいしいワインを

木漏れ日が気持ちいいテラスでテイスティングできるワイナリー「ワーウィック」  インセンティブツアーや会議前後のツアーにおすすめなのが、ケープタウンから近いワインランドへの訪問だ。南アフリカのワイン造りは350年以上前に始まり、カリフォルニアやオーストラリアより歴史が古く、成長する産業のひとつ。その中心地となるワインランドは、ケープ植物区保護地域群として世界遺産に登録されるほど豊かな植生ゆえのユニークな土壌を有している。ケープタウンから車で45分、山に囲まれた斜面にブドウ畑が広がるステレンボッシュはワイン産業の中心地で大小約150のワイナリーがある。そのひとつ、ワーウィックの赤ワイン「スリー・ケープ・レディース」が007シリーズの新作小説に登場。今年末に公開される映画に登場すれば日本でも話題となりそうだ。

フランシュフックにある景色抜群のオーベルジュ、ル・エルミタージュ(40室)  ステレンボッシュの北東にあるフランシュフックはフランスのユグノー派の人々が移住しワイン造りを始めた土地で、町並みもおしゃれ。食事が自慢のオーベルジュも多く、おいしい料理とワインが楽しめる。ワイナリーではインセンティブ向けに、自分でワインをブレンドしたり、収穫時期にブドウを足で踏むグレープストンピング、料理の出来を競うチームビルディングのプログラムがある。