現地レポート:ゴールドコースト、ビーチ以外の豊富な観光素材

  • 2012年3月9日

実体験の感動が販売に生きる
魅力を認識し、幅広いマーケットへのアプローチを

ゴールドコーストには代名詞のビーチのほか、内陸の自然、文化の魅力がたくさんある  クイーンズランド州政府観光局(TQ)とジェットスター航空(JQ)、ゴールドコースト観光局は共同で、ゴールドコースト研修旅行を実施した。2009年から定期的に開催されており、今回は東京から18名、大阪から20名、全31社が参集した。JQは現在、日本とゴールドコーストを直行便で結ぶ唯一の路線。これを活用した商品の販売数を伸ばすのがねらいだ。対象は、消費者に直接対面するカウンタースタッフや航空券セールスなど、研修旅行に参加する機会が少ない担当者。オーストラリア商品を扱っているが、まだ現地を訪れたことのない若い世代を中心に呼びかけ、土日を含めて2泊4日の短い日程で実施した。


典型的なオーストラリアらしさと
多彩なニーズに合う新しさを両立

カランビン自然保護区でレインボー・ロリキートに餌づけする参加者。午前と午後に1度ずつ開催される  研修旅行では、全体での視察を「カランビン自然保護区」とQ1展望デッキ「スカイポイント」という、もっともオーソドックスな観光地2ヶ所にとどめた。「カランビン自然保護区」では、カラフルな羽根を持つ鳥レインボー・ロリキートの餌づけや、コアラとの記念撮影、カンガルーへの餌やりなど、まさにオーストラリアらしい体験をした。

コアラと記念撮影。写真の売り上げは動物の保護や治療のために使われる  「コアラは重くてあったかい。カンガルーは可愛い顔をしていた。一生に一度はコアラを抱っこしてくださいと、お客様に積極的にすすめたい」と、オーストラリアを初めて訪問するという参加者。日本担当セールスマネージャーの信永智久氏は、一般の旅行者には開放していない病院施設も披露し、「たとえば動物専門学校の学生向けに、負傷した野生動物の治療や看護、餌づくりを見せるといったテーマのある修学旅行を販売できるのでは」と提案した。

Q1の展望デッキ「スカイポイント」からはゴールドコーストの街やビーチを一望できる  研修旅行では全体視察を絞りこんだ代わりに、さまざまなアクティビティをオプションで用意。各自の顧客の需要や興味にあわせて選択するシステムだ。提供されたオプションは、ファミリー層に訴求する「ムービーワールド」や「ドリームワールド」といったテーマパーク巡り、ゴールドコーストらしく、若い世代に魅力的なサーフィン体験、女性を中心としたトレンドに合うワイナリーめぐりやサイクリング、オーストラリアならではの体験ができる土ボタルツアーなど。デイアクティビティ9種類、ナイトアクティビティ4種類を揃えた。