現地レポート:台湾、2011自転車フェスティバルとサイクリング観光
自転車の島・台湾、国際レースも開催
サイクリングで新しい台湾旅行を
サイクリングにプラス
周辺の見どころ、味どころ
三芝石門サイクリングロードのサイクリングには、同じ北海岸及び観音山国家風景区にある淡水での観光も組み込める。「台湾のベニス」ともいわれ、昔から夕陽観賞で有名で、最近は夕陽とライトアップをセットしたデートスポットとして人気を博している。ラバーズブリッジやハーバーの散策が楽しめる漁人埠頭(フィッシャーマンズワーフ)、夕陽後の夜景が見られるラバーズタワーが一押し。ドーナツ型の座席が約6分かけて、高さ100メートルのタワーを上下し、360度のパノラマが楽しめる。
ゲートウェイの台北では、健康志向の強いサイクリング愛好者に喜ばれそうな豆乳と素食の食事を紹介したい。例えば創業53年の「阜杭豆奨」は、早朝から行列ができるレストラン。豆乳や焼餅、揚げパンなどシンプルなメニューでありながら、親子三代にわたって通っている常連さんもいた。また、多種類の野菜を使って和・中・洋の調理方法をミックスした精進ベジタリアンレストラン「寛心園」もある。落ち着いた雰囲気の店内は地元のセレブ達で満席だった。ランチコースは日本円で1500円(単品もある)で、お腹も心も寛げる内容だ。
台北とその近郊のオールドモダンの旅
ツアーのゲートウェイとなる台北やその近郊地域は定番観光地だが、テーマを絞るとまた違った魅力がでてくる。例えば、日本が残したオールドモダンの旅。台湾と日本の共通の時間を経た日本統治時代の建物や石畳など、レトロな遺物が残る九フンや北投を巡る。
特に、北投の昭和モダンな雰囲気の「北投温泉博物館」は約100年前に造られた東アジア最大の公共浴場だった建物。当時の映像が上映され、懐かしさとともにどこか新しい感覚に陥る。また、約90年前の高級旅館「佳山旅館」を改築した北投文物館は当時の職人の技術が至るところに残り、和風庭園には禅の趣の落ち着いた空間が広がる。約100年の老舗温泉「瀧乃湯」、「星乃湯」では、立ち寄り湯が100元で可能だ。
これ以外も、例えば台北の寺院「行天宮」は人気観光地だが、多くの台北の人々が日常的にお参りをしている。「近代化した街並みに残る寺で人々が熱心にお参りをする風景に日本的な心象を感じた」という参加者のコメントも聞かれた。新しい変化を重ねながらも古きものが残る台湾はまさに「不易流行」。着眼点を変えることで、まだまだリアルな台湾が発見できそうだ。