有休消化日数、日本がワースト1位-理由は「上司」、エクスペディア調査

  • 2011年12月1日

 エクスペディアジャパンが実施した有給休暇・国際比較調査によると、日本の年間の平均有休消化日数は5日で、調査対象の20ヶ国のうちワースト1位となった。平均の有休支給日数は11日で、消化率は45%。消化率でも最下位となっている。日本では3人に1人が「自分が何日間有給支給されているかわからない」と回答しており、休暇取得の文化が根付いていないことがうかがえる。

 一方、平均消化日数の1位はフランス、スペイン、デンマークで、それぞれ30日/30日(平均消化日数/平均支給日数:以下同じ)、消化率は100%。2位のドイツは28日/30日、3位のノルウェー、イギリス、スウェーデンは25日/25日で、支給日数と消化率ともに高い。下位の国では、シンガポールが14日/14日、アメリカが12日/14日だが消化率は高く、ワースト2位の韓国でも7日/10日だが消化率は70%と日本より高い。

 日本人の有休消化をしない理由の1位は「上司が協力的でないから」が44%。これは2位の「休みをとる余裕がないから」「前もってスケジュールを組めないから」の19%の倍以上の数値。一方、有休消化率100%のノルウェーでは、「上司が協力的である」との回答が88%を占めた。また、日本の3位が「周りの目が気になるから」(14%)であることからも、エクスペディアでは、上司の目だけでなく、社会全体で休みを取りにくい雰囲気があると考えられるとしている。

 「休暇中、誰と旅行に行くか」の質問では、日本は1位が家族、2位がパートナー、3位が友達、4位が1人、5位が親戚を含む家族と、家族との旅行が多い。全世界の中で「1人」の回答は日本が11%で1位となった。また、「年に1回だけ休みがあったら、どう過ごしたいか」の1位は「ロマンチックな場所に行きたい」。「ゆっくり食事を楽しみたい」は11%だが、全世界の中では最も高い数値となった。

 同調査は9月19日から10月9日まで、日本を含む20ヶ国の16歳以上の有職者男女を対象にインターネットで実施。サンプル数は、各国300名以上、計7803名。