JAL大西社長、羽田国際線「利用率90%以上多い」
日本航空(JL)社長の大西賢氏は10月12日の定例会見で、開設約1年の羽田発着国際線が好調と語った。8月と9月の多客期の数字と前置きしつつ、「利用率が90%を超える路線が多く、低い路線でも90%を少し切る」程度と紹介。首都圏からのアクセスの良さや内際乗り継ぎの利便性などが評価されているとの分析で、「お客様の反応は当初の想定通り」と説明した。
今後、羽田空港では2014年3月末をめどに再拡張がおこなわれ、国際線の発着枠は現在の6万回から9万回に増加する予定。大西氏はこれについて、増枠にターミナルの再拡張が間に合わなければ手狭になると指摘し、「間に合うように増築されることを期待している」と語った。
大西氏はまた、JL全体の動向でも、9月も8月の好調さを維持できていると説明。特に、国内線は6月以降、利用率が前年を上回っているという。一方、国際線は円高もあって訪日需要の回復が鈍化していると懸念。ただし、中国や韓国、フランス、ドイツなどが約4割減で推移しているのに対して、台湾は1%減程度まで回復していることを紹介した。
今後の事業展開については、「規模の縮小によるコストの削減というものは現時点では考えていない」と断言。むしろ、「ある程度の拡張をはかっていくなかで、できるだけコストを削減していくことが重要」とし、特にユニットコストの削減策を検討していくと語った。