エース損害保険は、旅行予約と同時に保険の加入申し込みを完了し、決済もクレジットカードで同時に済ませられる新システム「Ace　CRS　System」の導入旅行会社の増加をめざす。もともとは、3月にエアーリンクと提携して稼働したもので、エアーリンクではシステム導入前の取扱人数に対する保険加入者の割合が1％にも満たなかったところが、導入後は10％以上に増加するなど成果を収めていることから、他の旅行会社への拡大をめざすねらいだ。

　新システムは、保険契約に必要な機能をウェブサービスとして提供するもので、航空券やツアーの予約を受け付けるウェブサイトなどで、保険契約に必要な情報を入力するための画面を作成し、プラン検索などACE　CRSが提供する機能をウェブサービスで呼び出すことで、航空券やツアーの予約と同時に保険契約をできるようになる。クレジットカードは、保険契約者本人の名義のものに限定する。

　エース損害保険によると、「非常に柔軟なシステム設計」としたことで、CRSやGDS側の協力が得られればどのCRS／GDSでも対応できるほか、さらにCRS／GDSを経由しないで、旅行会社のウェブサイトと直接接続することも可能という。

　利用拡大に向けては、既存の取引旅行会社の中でウェブサイトでの販売をしている会社に順次案内を開始しているところで、今月末に始まるJATA旅博ではデモも実演。現在はエアーリンクのみとの契約だが、まずは中規模から大規模の旅行会社を中心に働きかけ、年間10社程度の導入をめざす考えだ。