西日本5港がクルーズ客船誘致で連携-風評払拭し寄港数向上へ
大阪港、境港、高松港、高知港、別府港の西日本5港は9月13日、連携してクルーズ客船誘致に取り組む組織「五港物語」を立ち上げた。東日本大震災や原発事故の発生後、西日本では観光施設やインフラなどに影響がなかったものの、外国客船による日本寄港が減少。5港が連携することで、こうした風評を払拭するとともに、観光資源や寄港ルートをアピールし寄港数拡大につなげるねらいだ。
大阪市港湾局計画整備部によると、2011年度に寄港予定だった外国客船26隻のうち、16隻がキャンセルとなったという。こうした影響は他のエリアでも発生しており、5港が連携することで西日本の安全性をアピールし、より効果的で効率的なポートセールスを展開していく。また、「ポートセールスでは、エリアをプレゼンしてほしいと言われることが多い。こうした要望にも5港が連携することで観光資源とルートをあわせて紹介できる」(大阪市港湾局計画整備部担当者)ことから、フライ&クルーズの新たな寄港ルートなど幅広い提案が可能だという。
このほかの活動としては、フェイスブックなどを利用し連携した情報発信に取り組んだり、12月に東京で船会社や旅行会社、プレスを対象にセミナーを開催する予定だ。
なお、関係官庁に対する寄港時の各種手続きの迅速化、簡略化への要望なども共同で取り組む考えで、特に2012年の海外臨船について働きかけていく。