2012年は山口イヤー、来年春-夏に大型キャンペーン

 山口県は、明治維新からちょうど150年の2012年を山口イヤーと位置づけている。幕末の志士が駆け抜けた萩往還など新しい観光素材をアピールし、来年3-8月に観光交流キャンペーンを実施する。年間来訪者数3千万人を目指す。

 大阪市北区のウェスティンホテル大阪で8月25日に開いた「おいでませ!山口イヤー観光情報発信会」では、旅行会社関係者ら約50人にキャンペーンの概要を説明した。

 キャンペーンは「ディスカバー!長州博」「ぐるるん!山口フェスタ」「とまろう!山口フェア」を3本柱として3月1日-8月31日に展開する。

 長州博は、日本海側の萩市と瀬戸内海側の防府市・三田尻港の約53キロを結ぶ萩往還のガイドウォーキング、萩や下関など幕末激動の舞台を訪ねる明治維新150年祭などが予定されている。萩往還は、吉田松陰や高杉晋作ら長州藩士のほか、坂本龍馬など多くの志士が歩いた。石畳や道標など往時の姿を色濃く残している。県では、2.5キロから9キロ程度のウォーキングコースを設定、今年6月からは語り部も育成している。来年3月には50人の語り部をそろえ、コースや案内時間によって3千円-1万5千円弱の有料ガイドとして稼動する予定だ。

 ぐるるんフェスタは、SLやまぐち号や参院観光列車みすゞ潮彩など県内ローカル線を乗り継ぐスタンプラリーなどを実施する。

 とまろうフェアは、長門湯本温泉や湯田温泉などを拠点にした着地型旅行を造成、地旅博覧会inやまぐちを開催する。県内旅行会社などで地旅販売促進研究会をつくり、地域自慢の観光素材を売り出す。

 県観光交流局の渡邉繁樹局長は「今年は国体があり県内の道路も整備されました。維新150年に加えて、大河ドラマ『平清盛』の舞台になる壇ノ浦もあります。来年の山口県に注目してほしい」と呼びかけていた。


情報提供:トラベルニュース社