アイルランド政観、ミッション来日、3つのテーマとタイタニック100周年を紹介
アイルランド政府観光局は先ごろ、本国からのミッションが来日し、セミナーとワークショップを開催した。セミナーでは駐日アイルランド特命全権大使のジョン・ニアリー氏、アイルランド政府観光庁アジア・中東マーケティングマネージャーのアシュリーン・マックダーモット氏が登壇し、来年開催されるイベントや新規開業の施設や、同観光庁主催のアイルランドスペシャリスト養成システム「シャムロック・エージェント」などを紹介した。
ニアリー氏は、来年の2012年がタイタニック号処女航海から100周年記念の年であり、タイタニック号の造成地ベルファストを紹介するのにもってこいのタイミングであることを強調。このセミナーやワークショップを通して日本からより多く送客されることに期待感を示した。
また、新たにアイルランド政府観光庁日本代表に就任した三宅智子氏が就任のあいさつを述べ、アイルランド政観が設定した「世界遺産」「自然・遺跡」「古城」の3つのテーマとタイタニック号について説明。ヨーロッパ主要都市から1時間から3時間で到着し、日本から同日着がか可能であること、都市間の交通利便が上がり、車で1時間から3時間弱という移動でどの町にも気軽に移動できるとして、周遊プランの造成しやすさを強調した。
3つのテーマについては来年に向け造成を始めている会社もあり、一定の反響があるという。来年はロンドンでオリンピックが開催され、また通年でベルファストやコーブなどタイタニックにゆかりのある土地でのイベントもあることから、英国との周遊や団体旅行の商品造成も促進していく。
マックダーモット氏によると、3つのテーマに基づいたルートは旅行会社がそのまま旅程を組み込むというより、旅程を組み立てる際の参考として発表しているといい、同ルートの発表により、日本のアイルランド商品の旅程がバラエティに富んできたことに満足していると話す。また、来年はアイルランドで1月から毎月タイタニックに関するイベントが開催されるので、こうした情報も提供していきたいという。
セミナーではそのほか、来日した4社がプレゼンテーションを実施。近年の日本人旅行者の傾向について説明した会社もあった。ジャパン・アイルランドトラベルの中川雅貴氏によると、FIT層が多く、女性の占める割合は6割を超えるという。また、ユーツアーズのデクラン・サマーズ氏は「有名な観光地の周遊に加え、現地ならではのユニークな体験を1つでも盛り込むと喜ばれる」と、体験型ツアーや穴場スポットの紹介が歓迎され、リピーター獲得につながる現状を話した。
なお、同セミナーは当初、3月の開催を予定していたが震災の影響で延期となり、今回改めてミッションが来日して開催したもの。日本に向けたプロモーション活動は夏までに再開しており、現在は通常に戻っている。