JATA、上海・杭州訪問-訪日旅行の共同企画商品アピール

  • 2011年8月31日

 日本旅行業協会(JATA)外国人旅行委員会は8月24日から27日にかけて上海と杭州を訪問し、現地の旅行業関係者に対し、訪日旅行促進のためのピーアール活動を実施した。参加者は外国人旅行委員会のメンバーを中心に18名。上海では旅行会社に対しJATA共同企画商品の説明会や意見交換会を開催。杭州では今年2回目となる外国人旅行委員会を開催したほか、杭州在住の訪日旅行関係者との情報交換、浙江省旅游局への表敬訪問などを実施した。

 上海では主要旅行会社15社に対し、JATAが外国人旅行委員会を中心に共同開発した着地型旅行商品をアピール。JATAでは昨年9月から訪日旅行拡大への取り組みとして商品の共同開発事業を展開しており、今回は東京スカイツリーのフォトハンティング&浅草ウォーキングツアーなど、体験型ツアーを中心に合計8商品を用意。今回はプロモーション動画も製作したという。JATA国内旅行業務部部長の興津泰則氏によると、上海の旅行会社からは、「これからFIT化が進んでいくなか魅力的な体験型商品が大変多くできた、と好評だった」という。

 共同企画商品の出発日は9月初旬から来年4月下旬までの設定で、9月から販売を開始する。すでにJATA会員各社には商品の告知を開始しており、海外の旅行会社に対する販促活動も続けていく考え。さらに、日本政府観光局(JNTO)のウェブサイトを活用した告知も実施する予定だ。

 また、興津氏によると、意見交換会などで中国側から、福島原発事故の影響に対し、中国の一般消費者には福島の位置がよく理解されておらず、消費者マインドとして危険という印象が強く、払拭には時間がかかる、との意見があったという。また、食に対する不安を訴える声も上がっており、興津氏は「中国に対して(安心・安全を)アピールしていくよう努めていきたい」と述べた。