11年の海外旅行「行きたい」8割-渡航先人気はイタリア、LCC利用意向は7割
エイビーロード・リサーチセンターが東日本大震災直後に実施した「エイビーロード海外旅行調査2011」によると、2010年に海外旅行した人のうち、2011年も海外旅行に「行った」もしくは「行きたい」と回答した人は79.2%だった。また、このうち、すでに行った人は17.1%、行きたいと思って具体的に検討している人は41.3%、具体的に検討はしていないが行きたいと思っている人は48.3%となった。
一方、海外旅行に行くつもりはないと回答した20.8%のうち、東日本大震災の影響で行くつもりはない人は20.4%で、全体では4.2%だった。海外旅行に行った、もしくは行きたいと回答した人は6.3ポイント減少したものの、震災の影響を受けても海外旅行需要が前年とほぼ同水準を維持していることがわかった。
今後行きたい渡航先は、イタリアが3年連続1位で、2位がフランス、3位がオーストラリア。未婚男性、未婚女性、既婚子供なし、既婚子供ありのセグメント別で見ると、1位はすべてイタリアで、未婚女性、既婚子供なしの層は上位3位がイタリア、フランス、スペインであった。
一方、2010年の渡航先は1位が4年連続で韓国、2位がハワイ(オアフ島)、3位が台湾、4位がグアム、5位が香港。前回調査と比べて渡航率が伸びたのはイタリア、台湾、スペインだった。同行者別の渡航先では、子連れファミリーでは1位がハワイ、2位がグアム、3位が韓国、夫婦では、1位がハワイ、2位が韓国、3位が台湾となった。
また、渡航先満足度ランキングでは、総合満足度1位がシンガポールと前年18位から大幅な伸びを示し、2位がドイツ、3位がハワイ(オアフ島)、4位がカナダ、5位が東ヨーロッパとなった。オーストラリア、アメリカ東部、バリ島などは、前回に比べて大きく順位を伸ばした。
2010年10月末の羽田空港国際化の影響については、すでに羽田を利用して海外旅行に行った人は9.7%で、より行きたくなった人は39.7%となった。このうち、関東在住者を見るとすでに行った人が15.1%、より行きたくなった人は50.0%だった。羽田空港利用での海外旅行意欲の理由としては、空港まで時間的に近くなったことや、空港までの交通費が安くなったことなどを挙げた人が多かった。東海、関西在住者では、話題になっていることや国内線との接続が便利であることを挙げている。
このほか、ローコストキャリア(LCC)については、実際に利用した人は全体の10.3%で、利用率が最も高かったのはジェットスター航空(JQ)であった。レジャー目的の旅行で利用したいと回答した人は全体の68.9%で、若者ほど利用意向が高く、18歳から29歳までの男性では83.3%が利用したいと回答した。
なお、同調査は3月29日から4月1日までインターネット上で実施。調査対象数は、インテージのインテージ・ネットモニターから抽出した2010年の海外旅行経験者7162人で、調査回収数は5233人、調査集計数は5094人。