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日旅、東日本夏商戦は7月以降で勝負−チャーター販売強化へ、提販説明会で

  • 2011年5月19日
 日本旅行は5月18日、東日本地区の提携販売店を対象としたサマー商品説明会を開催した。東日本のマッハ、ベストの販売動向について、日本旅行東日本海外旅行商品部チーフマネージャーの永尾邦洋氏は、「例年はGW前までを山場に早期受注をすすめていたが、今年は震災の影響もあり6月末から7月にかけてまだまだ戦える」と話し、目玉商品のヨーロッパチャーターの販売強化を訴えた。

 永尾氏によると、通常であれば2ヶ月前など早期に予約が入るヨーロッパ商品だが、今年は東日本大震災の影響を受け、予約キャンセルが多数発生。現時点では、4月から6月までの累計販売高は前年と比べ7割を超えた程度で、7月から9月までは8割弱で推移しているという。顧客層別に見ると、学生層は4月に動きがあったもののファミリー層や熟年層は買い控えの傾向がある。

 一方、初めて設定したチャータークルーズは発売後2週間で定員の約半数にあたる200名以上の予約が入るなど好調で、「潜在需要はある」と話す。ヨーロッパチャーターもゴールデンウィーク明けの5月9日の週から予約が入り始めており、消費者の需要が顕在化してきたとして、東日本地区で販売する1200席の完売をめざす。

 ヨーロッパチャーター商品については、メリディアーナ・フライ航空を利用する売れ筋商品を2つ紹介。「気軽にイタリアハイライト8日」では、ベニス、フィレンツェ、ミラノを巡る。ベニスでは本島内に宿泊し、フィレンツェ滞在時のフリータイムでは希望すれば1人でも追加代金不要でピサまで案内する。

 一方、ナポリやポンペイ、カプリ島など南イタリアも巡る「気軽に憧れのイタリア8日」は、世界三大夜景のナポリの夜景鑑賞や、グループで貸し切らないと入ることのできないフィレンツェのヴァザーリの回廊観光を組み込んだ。全コース燃油サーチャージ込みで設定しており、燃油が値上げする6月以降も販売しやすくした。

 また、今回の東日本地区提携販売店向け説明会では、直接消費者と接するカウンターの担当者をメインに集め、直接販売に役立つよう工夫。商品を販売する際に活用できるセールストークや現地情報、旅行者が知りたいポイントなどを添乗員が説明。例えば、トイレ休憩のタイミングやホテルと観光スポットまでの距離、実際に歩く道の様子などを紹介し、パンフレットだけでは読み取れない細やかな情報を提供した。

 近年、ウェブ受注が増えてきており、震災後もウェブ受注の方が戻りが早かったが、詳しい現地情報やコンサルティング力を旅行会社スタッフに身に付けてもらうことで、旅行需要の拡大と夏商戦の取り込みにつなげるねらいだ。


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