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フランス、2013年に観光収益第2位を目標−観光開発・政策の転換はかる

  • 2011年4月1日
(ボルドー発 特派:西尾知子) フランス商業・手工業・中小企業・観光・サービス担当大臣のフレデリック・ルフェーブル氏は、フランス最大のワークショップ「ランデブー・アン・フランス(RVF)2011」で、「2013年を目標に観光収益世界第2位をめざす」と述べ、そのために「体験や滞在を促進するテーマ型の観光開発を促進する必要がある」と、今後の方針を示した。

 ルフェーブル大臣によると、2009年にフランスを訪れた観光客は約8000万人で、来訪人数としては依然として世界第1位の地位を保っている。しかし、同年の観光収益は494億ドルで、米国の939億ドル、スペインの532億ドルに次ぐ第3位となっている。

 ルフェーブル大臣は「中国やロシア、ブラジルといった新規市場の成長により、世界の観光競争は一層厳しくなる」とし、その対策として、従来の観光ルート型の観光提案から、ワインや食、歴史・史跡、文化、イベント、スポーツなど、体験や滞在をコアに消費者の興味や需要を喚起するテーマ性の強い観光開発とピーアールの一層の強化をはかる考えだ。

 さらに目標の達成には、関係諸機関の尽力とスピードが必要であると強調。日本やチュニジア、エジプトなどアラブ諸国など、フランスの主要市場で災害や混乱などが起こっているなか「難しい挑戦だが、選ばれる観光地であることが重要。フランスのクオリティを維持した、競争力のある観光開発はまだまだ十分に可能だ」と語った。

 今年のRVFは出展側は665団体、バイヤーとして世界57ヶ国から900社が参加。海外からの参加者が5%増加し、特にアジアからは中国の30社、日本の15社を含め全参加者の17%を占める130社となった。また南米の成長市場として注目されているブラジルからは35社の旅行会社が訪れた。


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