外務省は3月23日、シリアの渡航情報について、イラクとの国境付近以外のダマスカスを含む地域を「渡航の是非を検討してください」に引き上げた。イラクとの国境付近は「渡航の延期をお勧めします」を継続する。

　シリア国内では、2011年3月から政府に対する抗議デモや集会が散発的に発生。3月18日には南部の都市ダラア県でデモ参加者と治安当局の衝突で数人が死亡、数百人が負傷する事件が起こった。ダラア県はヨルダンからシリアに陸路で入国する場合通過する地域であり、同ルートで入国する場合は慎重な検討が必要という。また、18日にはダマスカスを含む他都市でも数ヶ所でデモが発生しており、その後沈静化したものの、外務省では当面の事態の推移は予断を許さないとしている。