日本旅行、10年度決算で3期ぶりの営業黒字−単体では海外、国際が好調
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インターネット販売では、予約受付時間の拡大や携帯電話端末対応を強化し、ヨーロッパサイトのリニューアルなどコンテンツを拡充。インバウンド営業では、企業や官公庁、大学への営業を強化したほか、インターネットでの個人宿泊販売拡大に向けて海外ウェブサイトと連携。さらに、医療観光の拡大を見込み訪日医療ツーリズム推進チームを立ち上げ中国人富裕層などを対象に活動を推進した。BTM営業では、総合出張管理システム「出張なび」の展開を軸に国立大学法人への提案強化を進めた。このほか、法人営業分野では、本社に団体推進本部を設けMICE営業も注力。個人旅行分野では、インターネット専用商品やJR利用商品、ヨーロッパ商品の展開を推進。一方、東北エリアで日本旅行東北を設立し自主自立経営を開始し、本社部門を中心に一部業務をグループ会社に移管するなど、業務運営を効率化した。
なお、日本旅行単体では、販売高が6.1%増の3728億5200万円、営業収益が3.1%増の428億8400万円、営業費用が1.4%減の425億8300万円、営業利益が3億100万円、経常利益は9億7500万円、純利益は6億5700万円となった。このうち、海外旅行は新型インフルエンザにより落ち込んだ前期の反動や、円高などにより販売高は25.1%増の1260億2800万円、営業収益は16.7%増の142億300万円であった。国内旅行は販売高が2.1%減の2387億1900万円、営業収益が3.7%減の267億2700万円、国際旅行は販売高が19.4%増の79億3300万円、営業収益が14.7%増の12億2300万円となった。日本旅行単体での実績は下記表を参照のこと。
なお、2011年12月期の連結業績予想では、営業収益515億円、営業利益は4億8000万円、経常利益は11億5000万円、純利益は4億4000万円の見通し。
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