ニュージーランド地震で各社催行中止も、政府が調査チームを現地へ派遣

  • 2011年2月23日
 在ニュージーランド日本国大使館によると、2月22日午後0時51分にニュージーランド南島のクライストチャーチ近郊でマグニチュード6.3の地震が発生し、邦人の安否確認が続いている。外務省大洋州課によると、クライストチャーチ市内と近郊をあわせて日本人在住者だけでも3000人を超えるという。日本政府は同日、現地にいる日本人の安否や被害状況把握のため、外務省、消防庁、国際協力機構(JICA)からなる緊急調査チームを22日夜に現地へ派遣すると発表。旅行会社各社も安否や現地状況の確認を進めているところだ。

 一定期間の催行中止を決定したのは、ジェイティービー(JTB)と近畿日本ツーリスト(KNT)、日本旅行、阪急交通社。JTBは、22日から26日出発分までクライストチャーチを含むパッケージツアーの催行を中止。27日以降については、催行、キャンセル料収受の有無ともに未定だ。JTBでは、団体旅行とパッケージツアーあわせて464人が現地に滞在中で、一部の安否確認ができていない状況。

 KNTは2月22日、23日のニュージーランドを含むツアーの催行を中止し、24日以降は状況確認しながら23日以降に判断する。南島を含めたツアー、団体旅行に参加していた人数は43人で、全員の安否を確認済みだ。日本旅行でも同様に、2月22日、23日出発分のクライストチャーチを含むツアーは催行を中止し、24日から28日までについては23日の夕方までに決定する。ただし、28日までのツアーのキャンセル申し出については手数料を収受せず受け付ける。現在、現地に滞在する日本人はパッケージツアーが2人、団体旅行が100名の計102人だが、22日20時現在で全員の安全を確認できたという。

 一方、エイチ・アイ・エス(HIS)とユーラシア旅行社などは、現時点で催行中止していないものの、随時現地の状況を見ながら判断する方針。HISは人数は開示しなかったが、現地滞在者とは全て連絡が取れており、現時点での催行中止はない。ユーラシア旅行社も2月22日に日本に到着するツアー参加者はいたものの、現時点での滞在者はいない。また、同社のピークは11月、12月で2月中旬から3月末までのツアーは設定していなかった。

 なお、旅行会社によっては全員の安否確認が取れていないところもあるものの、もともと語学研修やワーキングホリデーなど長期滞在する旅行者もいることから、個人で各地を自由に周遊している場合もあると予想され、安否確認に時間を有する可能性もあるようだ。

※文中の情報は、特に断りのない場合2月22日午後18時現在のもの


▽参考情報
・ニュージーランド航空
http://www.airnewzealand.jp/christchurch-earthquake-update
・クライストチャーチ空港(ツイッター)
http://twitter.com/CHC_Airport
・Google Crisis Response
http://www.google.com/crisisresponse/christchurch_earthquake.html


※訂正案内(2011年2月23日 11時25分)
訂正箇所:第4パラグラフ最終文
誤:また、同社のピークは11月、12月で2月下旬からは例年閑散期となるため3月末まで予約は入っていないという。

正:また、同社のピークは11月、12月で2月中旬から3月末までのツアーは設定していなかった。