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スペシャリスト・インタビュー<アイルランド>:ユーレックス笠原紳吾さん

アイルランド専門サイトでスペシャリストの資格を生かしたい

 ロシアに特化した旅行会社に勤めていた父の姿を追い、旅行業界へ進んだという笠原さん。主に業務渡航の手配に従事しながら経験を積んできました。ユーレックスに入社したのは2年前。営業以外にも仕事の幅を広げ、充実の日々を送っているとか。目下の課題は、アイルランド専門サイトを立ち上げること。アイルランドへの留学経験やスペシャリストの資格を生かし、専門性を追求したサイトをめざすべくラストスパートをかけています。そんな笠原さんに、アイルランドの魅力や旅行業界への意見をうかがいました。
                     
                     
ユーレックス 営業第3グループ 笠原紳吾さん
2010年 アイルランド・スペシャリスト認定



Q.御社はユニークな形態の旅行会社ですね

 ヨーロッパのカラーが強いといえますが、多岐に渡っています。事業内容ごとにウェブサイトを立ち上げていて、パッケージ旅行ならベルギー、イタリア、ドイツ、中国、セイシェル、ハワイ島というように、国やエリアごとにサイトを運営しています。業務渡航なら格安航空券を扱うフライトショップ、見本市や国際会議を扱うメッセサポートなどの専門サイトもありますし、卓球やサッカー、ゴルフなどスポーツに特化したサイトも設けています。


Q.現在のご担当業務について教えてください

 営業です。同時にハワイ島とアドリア海も担当しており、お客さまの希望に沿ったツアーをアレンジしています。当社の場合、各サイト内にさまざまなツアーパターンを掲載しており、これをもとにアレンジを加えてご希望の旅を演出しています。実はこの度、アイルランドの専門サイト「アイルランド・エクスプレス」を立ち上げます。3月中のオープンをめざしているのですが、そのためにアイルランドのスペシャリストにも挑戦しました。


Q.実際に取得してみていかがでしたか

 アイルランド政府観光庁の旅行会社専用サイトからアクセスし、3段階の初級からクイズに答えていく形式でした。中級までは答えられましたが、上級になるとメジャーではない場所やイベントなどについても出てきて、一度調べないといけない問題もありましたね。その後、上級をクリアして無事認定証を送っていただきました。


Q.アイルランドとの縁はいつからですか

 高校を卒業してすぐ留学した先がアイルランドでした。旅行業界が華やかだった頃、業界で働く父の影響で旅行業界をめざしていたのですが、大学へ行くより語学を習得した方が役に立つと思ったんです。アイルランドを選んだのは、日本人留学生が少ないから。それもダブリンではなく、同国第3の都市リムリックを選びました。大学付属の語学学校に1年通いましたが、日本人は3人しかいませんでした。


Q.18歳で体験したアイルランドの魅力は

 まず緑が多い国であるということ。よく言われることですが、これは実感しました。ここは自然の国なんですね。天気が悪い日も多いのですが、その分晴れると本当に景色がきれいです。アイルランドの主な場所にはひと通り行きましたが、一番惹かれたのは“人”です。初めの半年はホームステイ、残りの半年は他の国の学生とシェアしてアパートに住みましたが、それ以外にも日本語専攻の大学生と自国の言葉を教えあうといった交流がありました。しかし、人とのコミュニケーションでもっとも活躍した場は、なんといってもパブです。あちらは18歳以上ならアルコールが飲めるので、パブに行くと顔見知りがいて、国籍に関係なく盛り上がることができました。


Q.具体的なアイルランドのおすすめポイントはありますか

 自然はもちろんですが、アジアの都市にはない街並みのゴールウェイやブラーニーストーンと呼ばれる石にキスをすると雄弁になれるというブラーニー城など、見どころはたくさんあります。昨年、研修旅行で久しぶりにアイルランドへ行ったのですが、初めて訪れた世界遺産ジャイアンツ・ゴーズウェイも印象的でしたね。自然の驚異や強さを感じましたし、何より北アイルランドの印象が変わりました。実は留学していた10年前は南アイルランドにしかいなかったので、北に対して身構えた思いがありました。実際に行ってみて、北の魅力を認識しました。

 また、アイルランドへ行く機会がある方には、レンタカーをおすすめします。旅程が1週間程度で滞在日数が5、6日でも、行き先を絞ればアイルランドを一周できます。移動の時間は基本的に緑の風景ですが、広大な自然や野生動物などを眺めながらドライブするのもいいですよ。アイルランドは日本と同じ右ハンドル、左側通行というもの大きなポイントです。


Q.スペシャリストの資格は今後どう生かしていきますか

 3月までに立ち上げるアイルランドのサイトも、あくまでネットを介しての接客なので、その辺りは難しいですね。ただ、お客さまに対してスペシャリストの対応がメリットのひとつになるよう示していく必要はあると思います。航空券のゼロコミッション化が進み、航空券販売での収益が見込めなくなってきたため、当社の各サイトに掲載しているツアーは基本現地発着です。そのため今は手数料をお客さまからいただく時代。それならばお客さまに対してプラスアルファのサービスを示していかなければ手数料はいただけません。スペシャリストはそうしたプラスアルファのひとつにしていけたらと思っています。


ありがとうございました


アイルランド・スペシャリストとは

 アイルランド政府観光庁が2007年2月に開始した「アイルランド・スペシャリスト」は、
オンラインによるトレーニング・プログラム。初級、中級、上級のステップでクイズをクリ
アしていくと、アイルランド・スペシャリストに認定されます。認定後は、認定証とバッジ
が送られるほか、観光庁特製グッズの進呈、アイルランド研修旅行への優先案内、アイルラ
ンド関連イベントへの無料招待といったさまざまな特典が受けられます。認定証の有効期限
は無期限で、現在までに34名のスペシャリストが誕生しています。アイルランド・スペシャ
リストの問い合わせは、アイルランド政府観光庁日本事務所まで。