マイルポスト榊原氏、海外旅行動向を分析、「旅行資源共有化」の時代へ

  • 2011年2月21日
 日本でマカオ観光局などの活動を受託するマイルポストは2月17日、2011メディアギャザリングを開催した。今回は旅行観光関連業者や組織を集めメディア向けのプレゼンテーションを実施。同社代表取締役社長の榊原史博氏は、「各機関と一緒に開催することで、多様なネットワークを直接つくってもらいたい」と話し、業界の発展に向けた関係構築を促した。また、2011年の日本人旅行動向についての分析を発表し、旅行市場の変化にあわせたマーケティングやプロモーションの重要性を訴えた。

 榊原氏は、2010年2月の海外旅行者数が前年比5.1%減と最も多く落ち込んでいることについて、「中国人が旧正月で海外旅行に出て航空座席などが取りにくくなったため」と分析。最近は中国や台湾、香港、東南アジアなどからの海外旅行者が増えてきており、日本を含めて航空座席やホテルなど旅行資源を共有する必要がでてきたという。「ツーウェイツーリズムが非常に重要になってきている」ことから、旅行資源のバランスを想定した仕入れや予約、プロモーションが必要とした。

 また、旅行時期についてゴールデンウィーク(GW)とシルバーウィーク(SW)を比較し、今年のGWは5月2日だけ休むとすると7連休、さらに6日も休むと10連休となるため、長距離のデスティネーションへの旅行需要が高まると予想する。一方、9月のSWは、17日から19日までと23日から25日にかけての短めの連休が続く。榊原氏は、「2泊3日や3泊4日といった行程が可能な近隣のデスティネーションが数を伸ばすだろう」と述べ、GWは長距離、SWは近距離のデスティネーションへの需要を見込む。

 このほか、年齢別分析の結果、海外旅行者数の中でシニア層が増えてきていることを紹介し、シニア層を取り込むパンフレットづくりや、素材の活用が必要だと伝えた。

 なお、当日はマカオ観光局のほか、トルコ共和国大使館文化広報参事官室やクルーズバケーション、シドニーマラソン日本事務局、グルジア、ウクライナ、アゼルバイジャン、モルドバの旧ソ連4ヶ国(GUAM)がプレゼンテーションを実施した。