全日空、11年度の国際線供給量は17.4%増へ、成田/成都線など積極展開

  • 2011年1月19日
 全日空(NH)は2011年度の事業計画で、国際線の座席供給量(有効座席キロ、ASK)を前年比17.4%増に拡大する。当初は20%超を見込んでいたものの、ボーイングB787型機の納入の遅れにより下振れ。そうした中でも、羽田発着の各路線のほか成田/成都線の開設やその他路線の増便など積極的な展開を予定する。

 国際線では、6月19日から成田/成都線をデイリーで運航。使用機材はボーイングB737-700型機で、座席数はビジネスクラス8席とエコノミークラス112席。また、日中航空交渉の合意を前提に羽田発着の北京線と上海線の増便を予定するほか、新たにボーイングB767-300ER型機を受納した後、成田発着の北京線と台北(桃園)線を大型化。成田/瀋陽線も増便する。さらに、欧米路線のボーイングB777-300ER型機で先行導入した新シートなどの投入を継続し、投入路線を追加。新造機のB767-300ER型機にも別の新装備を投入することで、東南アジア路線を中心にプロダクトの改善をはかる。

 また、ユナイテッド航空(UA)とコンチネンタル航空(CO)との共同事業も4月1日に開始予定。共同事業の開始後は、ネットワークや運賃を統合、共通化し、運航スケジュールも整理する。対象路線は、太平洋路線とそれぞれの以遠路線で、成田と羽田の2空港のほか、関空/サンフランシスコ線や香港/シカゴ線、香港/サンフランシスコ線、仁川/サンフランシスコ線なども含めた。

 このほか、国内線では、日中航空交渉成立までの措置として発着枠を暫定的に使用し、1日あたり7往復の増便を実施。また、羽田/伊丹線では機材を有効活用することで早朝便を追加する。

 なお、国内線のASKは102.6%増とする計画で、これには年内に運航を開始する予定のLCCの数値は含んでいない。


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