オーストラリアでのウェディングとハネムーン、商品造成の柔軟さをアピール

  • 2010年12月13日
 日本旅行業協会(JATA)VWC2000万人推進室とJATAオーストラリア旅行促進部会は、昨年に引き続き、店頭販売スタッフを対象としたハネムーン&ウエディングセミナーを開催した。

 セミナーでは、オーストラリア政府観光局(TA)、カンタス航空(QF)、ジェットスター航空(JQ)、ワタベウェディングによるプレゼンテーションと、「ゼクシィ海外ウエディング完全ガイド」などの編集長を務める森下恵子氏による特別講演を実施した。JATAVWC2000万人推進室室長の澤邊宏氏は、「一般旅行者に直面する販売スタッフのみなさんに、オーストラリアならではの魅力を伝えてほしい」と挨拶し、販売を促した。また、昨年のセミナーと連動して実施した大型研修旅行の参加者であるJTBウエディングプラザ南青山の清水愛氏が登壇。模擬挙式に参列した印象や、現地のチャペルの動線やスケジュールの確認といった研修旅行の成果を語った。

 ワタベウエディングのプレゼンテーションでは、ここ数年のリゾート挙式の年間実施組数が約5万組であることに対し、検討段階でのマーケットは28万組規模と推定する。こうした需要に対し、ハワイやグアムといった競合地と比較したオーストラリアの優位性として、世界自然遺産を中心とした周遊型旅行との組み合わせや、オーストラリア特有の動物、本格的なチャペルからワイナリーウエディングに世界遺産ウエディングまでバリエーション豊かな会場を挙げる。また、リゾ婚の特徴としてフォトプランを挙げ、ニーズに合わせたオプションのフォトプランを提案した。そのほか、QFは10月に成田/シドニー線に導入したプレミアムエコノミーの紹介、JQはスタークラスを紹介した。


▽店頭スタッフの知識向上で需要の取り込みへ

 特別講演で登壇した「ゼクシィ海外ウエディング完全ガイド」や「ゼクシィリゾートウエディング」編集長の森下恵子氏は、オーストラリアでの挙式を検討するカップルの特徴を、海外旅行経験が比較的多く、挙式前後の旅行への興味が高いと分析。さらに、緑と本格的協会への憧れが強い上に旅行会社への期待も高いという。他のデスティネーションと比較して、オーストラリアは旅行との組み合わせへの意識が高い反面、ウエディングで大切な「挙式やパーティのイメージが、あまり伝わっていない」と言及し、メディアと旅行会社が、強力してオーストラリアの魅力を訴求することを提案した。

 また、森下氏は今後の海外ウエディングの傾向は、「ふたりから、家族やゲストを招く兆しがある」と指摘。「オーストラリアは安心して招待できる近さ、時差のなさ、安全さ」があると話す。「親しい人を招待する分、旅行会社への期待が高い」ことから、「店頭で販売する人の、オススメです、お任せくださいのひと言で、未来の花嫁の背中を押してあげてほしい」と呼びかけた。