楽天と全日空、「ANA楽パック」で海外ダイナミックパッケージの取扱を開始
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12月1日時点では、第1弾としてソウル、北京、上海、香港、台湾、バンコク、ロンドン、パリ、フランクフルト、ミュンヘン、ホノルルの11都市を取り扱う。今後順次NHが就航するその他の都市でも展開していく。このうち、羽田路線は9路線のうち7路線をカバーしており、1日930便(11月時点)を運航する国内線を活用した地方需要の取り込みも見込んでいる。さらに、世界各都市の現地オプショナルツアーを組み合わせることもできる。
今回の「ANA楽パック」海外ダイナミックパッケージでは、これまで発券後にしかできなかった事前座席指定が、最大7ヶ月前からの予約完了後すぐにできるようになった。また、PEX航空券を取り扱うことでANAフライトマイルの付与率が70%となり、一般の旅行商品の付与率50%に比べてお得感を持たせた。このほか、国内線乗り継ぎ区間は付与率100%とした。このほか、オープニングキャンペーンとして、2011年1月11日まで、国内、海外のANA楽パックを利用すると楽天スーパーポイントを提供する。
また、2011年4月にスターアライアンスの共同事業にあわせた、ユナイテッド航空(UA)、コンチネンタル航空(CO)の活用については、「共同事業について協議中なのでこれからのテーマ」(片野坂氏)とし、NHとしては対象としていきたいという。ANAセールスの旅行商品への影響についてNH広報室は、海外ダイナミックパッケージ市場がまだ成熟していないことから、「むしろ、海外旅行が活性化するとすれば相乗効果になるのでは」との見解を示した。
なお、両社は2006年4月に共同出資の会社「楽天ANAトラベルオンライン」を設立し、同年10月に国内ダイナミックパッケージ「ANA楽パック」の販売を開始。取扱額は順調に推移しており、岡武氏によると、「2010年度には(当初の目標取扱額)200億円を達成できる見込み」だ。