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オランダ、2010年上半期の日本人渡航者数は約30%増−通年楽しめる素材を

  • 2010年11月1日
 オランダ政府観光局本局長ヨス・フランケン氏がこのほど来日し、2010年上半期の状況について説明した。この2年、厳しい状況が続いたが、2010年は各国とも回復、特に日本マーケットの伸びが目立ったという。1月から6月までの日本人渡航者数は前年比29%増で、新型インフルエンザ流行以前の2008年と同程度まで回復。日本地区局長の中川晴恵氏は、「アイスランドの火山噴火がなければさらに伸びていたのでは」とみている。フランケン氏は「チューリップが咲き誇る春のデスティネーションのイメージが強かったが、近年プロモーションしているデザインなど文化の要素が浸透しつつあり、今後もまだ伸びていくだろう」と通年楽しめるオランダのさらなる魅力訴求に意欲をみせた。

 夏以降もワールドカップで日本の対戦国としてメディアの露出増や、アムステルダムのシンゲル運河地区のユネスコ世界遺産認定、没後120年を迎え企画展を開催中のゴッホなどの話題が豊富だ。さらに2011年以降も日本での大型展覧会を予定しており、2012年にはマウリッツハウス美術館の改修にあわせフェルメールの作品が来日するほか、10年に一度の花の博覧会「フロリアード」の開催も控え、今後も訪問者数拡大に期待がかかる。

 オランダ政観では、「ダッチDNA」を2011年の世界共通のテーマに設定し、ファッションやデザインといったカルチャー、歴史などの素材を引き続きプロモーションしていく。そして2012年から2015年にかけて、「Holland, Naturally」をテーマに花や水などの自然とそれを基点にしたサイクリングやウォーキングなどにもスポットを当てていくという。

 また、フランケン氏の来日にあわせ、今年で第5回目となる「オランダ・ツーリズムアワード」の授与式を開催。アムステルダムのコンセルトヘボウ管弦楽団の演奏会やシーボルトハウスがあるライデンなどを巡る、冬のオランダツアーを企画したワールド航空サービスが受賞した。