インディビ協議会、「日本版BTM」に向け活動強化、勉強会など開催へ

  • 2010年8月20日
 業務渡航を主力とする旅行会社13社で構成するインディビ協議会は今後、日本におけるフィービジネスの確立に向けた活動を積極化する方針だ。8月19日の通常総会で決定した。総会後の懇親会の冒頭、協議会会長を務めるエヌオーイー(NOE)代表取締役社長の林田建夫氏は、2009年が経済危機や新型インフルエンザ、そしてゼロコミッション化によって「業界を変えなければならない1年になった」と挨拶。また、協議会理事長で日立トラベルビューロー取締役経営企画本部本部長の青山淳一氏は、本誌取材に「いかに日本型のBTMを構築していくか」と語り、勉強会などを通して会員各社に情報提供していく方針を示した。

 青山氏は、今後研究が必要なテーマとして航空やホテルの仕入れの問題を例示。また、これまでは顧客企業側がおこなっていた出張精算業務などの「新しい分野」も重要性が増すとの認識だ。欧米型のBTMは大手他社が先行しているものの、「もともとインディビ協議会の会員会社が日本の業務渡航のはしり」であり「日系の主要法人はほぼ我々の顧客」とし、日本型BTMの実現に意欲を示した。実現に向けた実際の取り組みは会員各社にゆだねられるため、インディビ協議会としては、毎月1回開催する定例委員会の場や勉強会などの場で積極的な情報提供を進める考えだ。

 なお、懇親会の会場では、顧客企業の業績は回復しつつあるものの、利益最大化の手段として出張費を含むコストの圧縮が重視される傾向にあり、顧客と旅行会社の利益の両立をめざさなければならないとの声も聞かれた。