パン・パシフィック厦門、強みは質の高いサービス−日本向けサービスも充実

  • 2010年7月16日
 パン・パシフィック厦門から総支配人のルディ・ロダス氏がこのほど来日し、今後の方針と日本市場への取り組みを語った。ロダス氏によると、同ホテルの主要な客層はビジネス客で、大半がリピーターだという。厦門は近年国際的なホテルブランドの進出が著しく、客室数も毎年前年比50%ずつ増加している。他ホテルとの競争が激化するなか、ロダス氏は「質の高いサービスが強み」であると述べる。今後は質の高さを維持するとともに、新たな企業顧客の獲得をはかる。

 ロダス氏は日本市場向けの施策として、日本人スタッフを雇用し、浴衣や日本食などを提供するほか、ルームサービス、レストランのメニューの日本語版を用意していると紹介。しかし、厦門への海外訪問客でもっとも多いのは日本人だが、日本人宿泊客のシェアは5%にとどまっている。パン・パシフィック・ホテルズ・アンド・リゾート・ジャパン代表取締役の山中三緑氏は、日本から厦門への直行便や提供座席数が少ないことを課題としながらも、「マーケットシェアを考えると、日本人宿泊者がもっと増えてもいいのでは」と分析。日本人宿泊者の需要は十分にあるとの考えだ。

 なお、同ホテルは2009年8月に開業しており、厦門の金融地区の中心に位置している。以前はソフィテルとして開業していたホテルを改装。ロビーやクラブラウンジなどのほか、カーペットや家具、ジムの設備も刷新した。387室ある客室には多言語放送対応のリモコン付薄型テレビ、iPodドッキング・ステーションを設置した。