富岡製糸場で鉄水槽を特別公開 7-9月の土日、プレ群馬DCにあわせ

 2012年の世界文化遺産登録を目指している富岡製糸場(群馬県富岡市)で、7月から「鉄水槽」の特別公開が始まった。

 鉄水槽は国産の鉄構造物の中では最古のものの1つ。直径15メートル、最深部が2.4メートルと巨大なもので、貯水量はおよそ400トン。繰糸に適した軟水にするための貯水槽として使ったもので、設置は明治8 (1875)年ごろとされる。

 特別公開はプレ「群馬デスティネーションキャンペーン(DC)」の期間中、土・日曜日に行われる。群馬県では2011年7-9月に、JRグループと共同で群馬DCを行うことにしており、今年7-9月をプレ群馬DC期間と位置づけ、特別イベントなどを行っている。富岡製糸場では、繭から糸と取り出す「座繰り」体験も行われる。

 富岡製糸場は明治5(1872)年、明治政府が日本の近代化のために最初に設置した官営模範器械製糸場。長さ140メートル、幅12メートルの繰糸(そうし)場をはじめ、大規模な建造物が並ぶ工場で、当時は世界最大規模を 誇っていた。

 現在、敷地内では繰糸場、東・西繭倉庫、 外国人宿舎、富岡製糸場の建設を指揮したブリューナ館など、いずれも国の重要文化財指定の建物群を見学できる。

 開場時間は9−17時。大人500円、高校・大学生250円、小・中学生150円。

 ほぼ1時間ごとにガイド付き見学会が行われていて、世界遺産クラスの価値をガイドがしっかりと解説してくれる。団体は事前申し込みが必要。


情報提供:トラベルニュース社