マスターカード調査、日本の個人消費は回復傾向−消費優先度の5位に旅行

  • 2010年7月1日
 マスターカード・ワールドワイドは先ごろ個人の消費力に関する調査を実施した。調査結果によると、2010年の日本の個人消費力の指数は17.6で、前年より1.2ポイント増加した。対前年比率は小売売上高の動向をしめす指標になることから、小売売上高も回復傾向が期待できるという。

 個人消費力の指数は調査対象の日本、オーストラリア、中国、香港、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、ベトナムの全市場で回復傾向にあり、特にべトナムは17.8ポイント増と大きな伸びを見せた。15.5ポイント増の台湾、12.5ポイント増の香港、11.9ポイント増の韓国でも個人消費力の大きな改善が予想され、小売売上高については、中国、香港、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、シンガポールで2桁の成長となることが予想されるという。

 また、家計における購入優先度調査によると、日本の消費者の優先度は1位が70%で外食・娯楽、2位が50%でファッション・アクセサリー、3位が43%で白物家電を除いた家庭用電化製品となり、旅行は24%で5位となった。

 なお、この調査はアジア・太平洋、中東、アフリカ地域の主要24市場で2010年3月15日から4月12日にかけて、1万503名を対象に実施したもの。調査地域の消費者の52%が半年前の調査時と同じ消費支出を予定しており、18%が前回よりも増やす予定だと回答した。減らす予定と回答した消費者は4ポイント減の30%となったという。