北海道の秋冬観光素材を紹介 JR北海道と観光推進機構、企画列車や食アピール

 北海道観光推進機構とJR北海道は6月2日、大阪市内のホテルで北海道観光プロモーションを開いた。旅行会社の企画担当者ら約80人が出席し、秋から冬の観光素材を提案した。

 観光推進機構の坂本眞一会長はあいさつで「食、環境、健康の3テーマを重点に観光地づくりや商品づくりに取り組んでいます。様々な調査で『北海道は一度は行ってみたい』とされていますが、その潜在需要をいかに現実にするか、皆様のご協力をお願いします」と呼びかけた。

 また、道観光局の伊藤邦弘局長は、異業種連携による観光メニュー開発に力を入れており、道産野菜の食育ツーリズムやアイヌ文化の歴史文化観光に成果を得たことを報告した。

 秋から冬の話題については定山渓温泉、十勝川温泉、旭川市、みなみ北海道の4地区がプレゼンテーションした。定山渓温泉では、観光協会青年部と札幌市内の菓子店がコラボし「温たま塩プリン」を開発するなど、温泉街の楽しみに湯めぐりとスイーツ食べ歩きが加わったことを紹介。十勝川温泉は、厳冬の十勝川でオジロワシやオオワシを観察する「ワシクルーズ」を提案。旭川市は、開村120周年を記念して10月7−11日に開く食のイベント「北の恵み食べマルシェ」や、旭山動物園の冬期見学などをアピールした。みなみ北海道は、6月19日から12年ぶりに登山が解禁される駒ケ岳、7月29日にオープンする箱館奉行所などについて説明した。

 さらに、JR北海道は、東北新幹線が12月4日に新青森駅まで開通するのに伴い北海道への列車の旅をアピールしたほか、特別列車や専用バスを組み合わせた冬の道東観光を紹介した。冬の道東観光モデルコースは札幌を起点に3泊4日で道東を周遊。釧路湿原ではSL湿原号、オホーツク海沿いでは流氷ノロッコ号などの観光列車とJR乗客専用の「ツインクルバス知床号」を使って移動し、知床ファンタジアや層雲峡氷瀑まつりなど冬のイベントを組んだ具体的なコース内容を提案していた。

 JR北海道の綿貫泰之営業部長は「6月末から実施される高速道路無料化は、道内51%の高速道が対象になり、たいへん厳しい状況です。鉄道利用を促すため大胆な割引策を実施します。ぜひ商品化につなげていただきたい」と要請した。


情報提供:トラベルニュース社